SHORT

□アンケート結果
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「きゃああああ〜!?」


唐突に上がる悲鳴と、何かが割れる音に、僕は起こされた。


僕はエクラ。


このアスク王国に所属する召喚士だ。


今の今まで自軍の本拠地の草原で昼寝をしていた。


寝覚めが悪いなあと思いつつ、僕は音の上がった場所へと向かった。


・・・まあ、今日はリア充がら〜ぶら〜ぶする日だ。


それだけわかっていれば何処から悲鳴が上がったのかは安易に予想できた。


僕が真っ先に向かったのはキッチン。


ニニアン「うーん・・・チョコには何を入れれば・・・野菜とか入れた方がよいのでしょうか・・・?」


ミスト「あー違うよぉ!そこはお肉を入れてあげないと!」


ファ「あ、ちょこ〜!」


ソフィーヤ「ファ、落ちてるのは食べちゃだめよ」


ルフレ(女)「こ、これでどうでしょうか!?」


カムイ(女)「私もできました!食べてみてください!」


ティアモ「うっ・・・お決まりの鋼の味・・・」


アクア「いいえ、これはミスリル味よ・・・ううっ」


エリーゼ(進化してる!?)


サーリャ「大丈夫よ・・・ルフレが作ったんですもの・・・ウフフフフ・・・」


シャラ「うふふふふふ」


サクラ「ななななんかお二人が変ですうううう!」


リン「(チョコってどうやって切るんだろう・・・まあいいや)はっ!」


フロリーナ「リン様!自分の得物でチョコきっちゃだめですよぉ!」


リズ「そうそう、チョコは鍋で唐辛子と一緒に溶かすんだよ?」


ミスト「そしたら、固めるときに野菜を入れるの!美味しくなりそうでしょ?」


リズ「お鍋にそういうのありそうだよね!」


ミスト「でしょでしょ!」


アクア「・・・」


カムイ(女)「ア、アクアさーん?」


ヒノカ(この状況に心が折れたな・・・私は向かないからって断っといてよかったというかなんというか・・・)


カミラ「(ヒノカ王女も大概だけど、ここまでひどいと大変ね・・・)大丈夫?」


アクア「大丈夫になりたい・・・」


・・・うん。


予想道理どころじゃねえ。


アクアさん死にかけてるし・・・


何故かみんなの心の中わかるし・・・


っていうか!やばいの二人いるし!


エクラ「おい、そこの脳筋の妹s!」


リズ・ミスト「「あれ、呼んだ?」」


エクラ「自分の兄貴脳筋だっていう自覚あんのかよ!まあいいや、それよりなんだあのひどい会話は!ニニアンさんやリンさんに変な事吹き込むなよ!」


リズ「ひどーい!あれはミストと私で開発中のレシピなの!」


エクラ「実験台に男子勢を使う気かよ!まあいい、お前らとりあえず作るの禁止!あとアクアさんとカミラさんは自力で作れる人とそうでない人に選別して。アクアさんはその後休んで、カミラさんは自力で作れなくてもまだまともな人に教えて。残りは僕と脳筋妹sと一緒に買い出し行くよ!」


リズ・ミスト「「えー!?」」


アクア「わかったわ・・・もう少し頑張る・・・」


カミラ「しょうがないわねぇ・・・」


とりあえずこれで一安心なので、先ほどの音の原因を探る。


それは結構簡単に見つかった。


なぜなら、小腹をすかせているらしいファがいまだ見ていたから。


エクラ「・・・エリンシアさん、大丈夫ですか・・・?」


エリンシア「!エクラ様・・・」


どうやら、床で足を滑らせて、チョコが入ったボウルが落下したようだ。


その証拠に、彼女と、彼女のまわりにはチョコが散らばっている。


ファが食おうとしていたのはこのチョコだった。


ソフィーヤ、ありがとう。


エリンシアさんは僕が低級推理をしている間、座り込んだまましょんぼりとうなだれていた。


まあ、そりゃあ落ち込むかあ。


こんな調子じゃ渡したい人に渡せないからね。


エクラ「・・・アイクですよね」


エリンシア「はい?」


エクラ「アイクに渡そうとしてるんですよね」


エリンシア「・・・ええっ!?」


ああ、なんてわかりやすいお姫様なんだ・・・


異界の天然桃色姫みたいだ。


そういや今は昼だったなぁと思い、ペンと紙を懐から出す。


エリンシアさんには見られぬように文章を書き、そばにあった小瓶に入れて窓から放り投げた。


エリンシアさんには不思議そうにされているけど、見なかったことにした。


エクラ「ほら、エリンシアさん、そんなに落ち込まないでよ」


エリンシア「あ・・・はい。ありがとうございます」


カミラ「エクラ、選別終わったわよ」


エクラ「わかりました。では、メシマズ勢は買い出し行きましょう。準備してきてね」


エリンシア「あ、あの、私はどうすれば・・・」


エクラ「ああ、もうちょい待ってて。すぐ来ると思うから」


エリンシア「?」


エリンシアさんが首をかしげるとほぼ同時に、部屋のドアが軽く叩かれる。


エクラ「来た来た♪入っていいぞ〜池〜」


アイク「誰が池だ」


エリンシア「!?ア、アイク様!?」


ミスト「お兄ちゃん!」


アイク「・・・なんだこれ・・・なんで厨房がこんなことに・・・まあいい。大丈夫かエリンシア」


エリンシア「は、はい・・・いたっ」


そういやまだ座り込んだままでしたな。


っていうか、足捻ってたのか。


自力で立ち上がらないわけだ。


アイク「・・・大丈夫じゃないな」


エリンシア「うっ・・・はい」


アイク「しょうがない誰かに手当てしてもらうか」


うんうんそれがいい・・・って、だめだよ!


このままシスターの所に行かせたら厄介だ!


こうなったら・・・


エクラ「あー!今シスター全員買い出ししてるんだよー!誰もいないんだ!どうしようかなぁ!」


リズ「エクラ、皆まだ準備中だよ?それにリフさんやルセアさんにたのめb」


エクラ「じゃかーしい!余計なこと言うなァ!とりあえず、誰もいねーから!戻るまでどっかで待ってろ!」


アイク「わ、わかった・・・エリンシア、ちょっと我慢しろよ」


エリンシア「はい?きゃあっ!?」


キター!お姫様抱っこキター!


池がそのまま姫をお持ち帰りしていくぅ!


エクラ「やったぜ。」


ミスト「まあ、連れていくところは大体わかってるけどね」


エクラ「覗きに行くだろ?」


ミスト「もちろん!セネリオも連れて行こう!」

























少しして、アイクがやって来たのは、訓練場が見える場所にある木陰。


疲れたらここで休むのが彼にとっては習慣化している。


僕は当然知ってた。


実はここは厨房のそばにある。


さっき瓶を投げた窓の真下である。


まあ、おかげで届いてるかどうかは不安だったがな!


心配なかったようで良かった。


アイク「っと、ここでいいか。足、まだ痛むか?」


エリンシア「え、えと・・・少しだけ・・・///」


アイク「顔が赤いぞ?熱でもあるのか」


エリンシア「だ、大丈夫です、大丈夫ですから・・・!」


池が鈍感のテンプレ台詞を言っている!


でもGJ!


もっと悶えさせろ。


ミスト「エクラ、顔が変だよ・・・(;´・ω・)」


セネリオ「・・・


それはもう気にすんなとミストに言ってから二人に視線を戻すと、アイクがエリンシアさんの体を凝視している。


やましい事は考えてないはずだから、気になっているのはチョコの事だろう。


アイク「このチョコ、どうしたんだ?ミストにでもやられたのか?」


ミスト(いきなり私のせいなの!?)


セネリオ「ミスト、こらえてください」


ミスト「うう・・・」


エリンシア「い、いえ、私が作ってる最中に転んで、少しかかったみたいです・・・」


アイク「そうか」


ミスト「ああ、またエリンシアさんしょんぼりしてる・・・」


エクラ「うーん・・・池じゃあ禿げませそうはないよなぁ・・・鈍感だし・・・」


ミスト「エクラ、字が違うよ・・・?」


エクラ「気にするな」


セネリオ「アイクをなめてはいけませんよ。ほら」


セネリオに促されて見てみると、アイクが何か考えているかのような表情をしていた。


アイクもエリンシアさんがしょんぼりしているのには気が付いたらしい。


ただどうやって励ませばいいか悩んでいるところだろう。


エリンシア「私、鈍くさくて何も出来ないんです・・・今日も、皆さんが親切に教えて下さったのに、失敗してしまいました・・・」


いや、一応言っとくと状況的にあなたはまともな方でしたよ!?


鈍くさいって、あの状況じゃあ誰かの足が偶然かかって転んだりとかありえなくないですし!


むしろ気付いてないんですかと突っ込んできたい。


エリンシア「やはり私のような者が、祖国クリミアを統治するのは無理な事なのでしょうか・・・ごめんなさい、弱音ばかり言ってしまって。もっと頑張らなきゃだめなんですよね・・・」


アイク「・・・」


ミスト「あ〜!お兄ちゃん!何か言ってあげてよ〜!」


セネリオ「抑えなさいミスト。聞こえてしまいますよ」


そろそろ砂糖をくれ、苦い、苦すぎる!


そんなこんなで僕もミストも限界を迎えそうになった・・・


その時、アイクが信じられない行動に出た!


なんと、姫様の左の頬についていたチョコを


舐めたアアアアアアアアアアアア!


ミスト「ええええええええええええええええええ!?」


エリンシア「っ!?」


アイク「普通に美味いじゃないか」


それ!?


人の顔舐めといて言うことそれ!?


んでもいい!


カプ廚の僕としてはすごくいい!


もっとやr(自重)


アイク「あんたは重く考えすぎだ。今までだって頑張って来たんだ。民は必ずあんたについて来てくれる。現に今結果が伴ってるじゃないか。俺達も付いてる。安心しろ」


エリンシア「は・・・はい・・・///」


鈍感!


本人真面目じゃないですかヤダー!


姫様撃沈されてるし!


セネリオ「だから言ったでしょう、アイクをなめてはいけないと・・・」


そういう意味かよ!


天然爆弾って意味かよ!


本当においしいですありがとうございましt(自重)




































アイク(そう言えば、エクラからの手紙・・・)


ー特訓に夢中になって健気な乙女を放置するなよ!


今すぐ迎えに来い!ー


アイク(なんでかエリンシアが真っ先に浮かんだんだが・・・どういう意味だあれ・・・)



































あとがき


長くなってしもたー!


アイエリおいしいです公式が認めなくてもアイエリがいいんです。


無自覚片思い+片思い=両片思いです。


池は天然爆弾だけどああいう事は姫以外にはしないという妄想爆発しました。


書きながら内容考えてたんで・・・


でもチョコペロペロは萌えそうだと思い書いた。


誰かイラストにしてくれ。


エクラ君はちょい口悪め&カプ廚。


セネもカプ廚(かも)


今回もコメ頂きました!


時期ネタ…CPなのでバレンタインとかめっちゃ合う気がしてなりません(笑)
今月も頑張ってください!

いつも通り投票していただきありがとうございます!三か月前からでしたね、あなた様がアイエリに入れ始めたのwやっと当選です!
まあ、他に入れてくれた人がいなかったからなんですがね(涙目)


今月からは「クロルフ」と「ホワイトデー」を追加。


ぜひ投票してください!


追記(4月1日)タイトルがついていないことにようやく気が付きました。


申し訳ございませんm(__)m
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