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□構って欲しくて
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「……にしても……僕の服を着ちゃうなんてほんとかなみは可愛いね」


『っ!!脱ぎます!!脱ぐから離して!!』


「嫌」

『!?!?』


クローリーは私をひょいと抱き上げ、ソファーに優しく沈めてしまう。


『え……ちょ……クローリー?』

「相手してほしいんだろ?……いっぱいしてあげるから覚悟してね」


そう言って、首筋にちゅっとキスを落とす。ぞくんっと身体が震え、期待しだすように全身が熱くなる。


『やっ……待っ……「待たない。こんな可愛いことされて……待てるわけないだろ」


クローリーはそのまま唇にぱくりと噛みつくようなキスをした。そして、何度も繰り返される甘いキスに、だらしなく口が開いてしまう。そこに、素早く入ってくる舌が私の舌を簡単に捕まえてしまった。

『っ……ん……』


漏れるのは甘い声だけで、後の言葉は全てそのキスに飲み込まれてしまう。


『…………クローリー……』

「ん?」

『貴族のお仕事あるのに……ほんとごめんなさい……』


クローリーの顔をおずおずと見ると、彼は口角を小さく上げて優しく私の頭を撫でる。


「何よりも大事なものを優先するに決まってるだろ。…貴族会議だとか、フェリド君に呼ばれるだとかで向こうに行かなきゃ行けなくても、かなみが行くなって言えば僕は行かないよ」


『……そんな我儘なこと……言いたくないんだけど……でも……』


言いたくないけど、いつも心で思ってしまう。クローリーにずっと側にいて欲しい。離れたくない。そんな風に思ってしまう面倒な女なのだ。

クローリーはそんな私に、再び優しいキスをしてきた。


「我慢しないで言ってくれればいいよ。僕は……君が望むなら、なんだってしてしまうほど君に惚れてるんだから」


『っ……のわりには……意地悪するよね……』


「僕に意地悪されるの……嫌いじゃないだろ?」


『っ……ドS!!』


「あはは、こんな優しくしてるのに酷いなー」


クローリーは、ちゅっと額にキスを落とす。そして、今度は頬、最後に唇にキスを落とした。


「さ……ソファーじゃ嫌だよね?ベットに行こうか」


クローリーはそのまま私を抱き上げる。

『えっ……えぇ!?』

「脱ぎたいんでしょ?僕がその服脱がしてあげるよ。……本当はもっと見てたいんだけどなー」

『えっ……いや……自分で脱……』


クローリーはやっぱり、私に意地悪をしてる時が一番楽しそうな笑みを浮かべる。
ベットに運ばれ、私を追い詰める彼の顔なんて本当に楽しそうだ。
ただ、相手をしてもらえることが嬉しい私は、なんだかんだそのクローリーに好き勝手されてしまい……


幸せな朝を迎えるのだった。










【END】
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