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□溺愛とは
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絶対私の反応を面白がってる。





『……意地悪ばっかり……本当に私のこと好きなの?』


「これが俺の愛し方なんだが……溺愛してるだろう?」


『これが溺愛……』



すると、ギュッと更に強く抱きしめられ



「足りないというなら、もっと愛してやるよ」



そのまま再びキスをされる。


一度唇を合わせたかと思うと、すぐに離してまた甘いキスを落とす。


次第にだらしなく口が開いてしまえば、暮人は直ぐさまそこへ舌を割り込ませてくる。


片方の手で頭を撫でられた。


『っ…………どうした…の』



あまりにも甘い行為に動揺が隠せない。



「なんだ?何か不満か?」


『不満じゃないけど……調子狂う……』


暮人は小さく笑い。



「機嫌がいいんだ。黙って愛されておけ」


どうやら、私が深夜様の誘いを断ったことが機嫌をよくした理由なのだろう。

ふと思う。


『…もし深夜様と本当に約束してたらどうしてた?』


「深夜の仕事を増やして行かせないと言っただろう」


『私には何もお咎めなし?』


「まさか。泣かせるくらいのことはしてやる」


その言葉にゾッとする。


暮人に泣かされることは結構あるのだ。

その方法は大体酷い抱き方だったりするからトラウマになっている。


『………私って…とんでもない人に捕まったんだね』


改めてそう思う。


「ここまで愛してくれるやつはそうそういないだろ?」



これを横暴と言うんだ。


だが……


こんな横暴な男に惚れた私は、きっともう逃げられない。



『……暮人……好きだよ』



あぁ、こんなことを言えばまた彼を調子に乗らせるのだろう。


「……俺もだ」



頭の後ろに手を滑らせ、暮人の方へ引き寄せられる。



そして重なる唇。



甘いキスはその後も何度も続けられ、彼の愛は私をさらに満たしていった。







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