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□吸血行為
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『来るなよ……』




首から流れる血を手で抑え、私は目の前の吸血鬼を睨み付けた。




「あは〜……君が途中で逃げるからだよ?綺麗に吸ってあげようと思ったのに……こんな飛び散っちゃったじゃないか」




目の前にいる吸血鬼は、フェリド・バートリー。


第七位始祖の貴族だ。



そいつの服は、私の血が飛び散って赤い染みが所々についている。



『……それ以上近づいたら……殺す』



私は鬼呪装備である刀を抜いて、吸血鬼に向けた。




「この状況でそんなこと言えるなんて……馬鹿なのかな?」




明らかに……



私が不利なのはわかっている。



私の鬼呪装備は黒鬼シリーズでもない。


貴族を一人で相手にできるわけがない……



『……来るな……』



「んー……ヤダ」




フェリドはまた一歩私に近付く。



「君の血美味しかったから……もっと吸わせてよ」



そしてまた一歩……




『く……来るなよ!!!!』




私は勢いよく刀を振り下ろした。



フェリドはニヤリと笑って、軽々と私の刀を避けた。



『くっ……』




シュタッ……




その瞬間、後ろに気配がした。




「あー…クローリー君」



クローリー……



聞いたことがある。




私は振り向くと同時に、刀を再び振り下ろした。
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