Hydrangea game

□Hydrangea game Stage,2
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赤司くんは顎に手を添えて少し考え込む。絵になるなあ。
キヨと組ませたくないみたいだし、悩むのも仕方ないね。二階探索の時に簡単に組ませてくれたことからちーちゃんも多分見張り要員だけど、私と割と仲良くなっているから意味ないだろうくらい思われてそうだし。
しばらくして赤司くんは顔を上げた。

「では、秀徳と出てもらっても良いですか」
「ん。分かった」
「ほな、メンバー集めてくるわ」
「宜しく」

本格的に組むのはカズくんになるからそっちを取ったか。カズくんの目なら私を監視することなんて容易だから。私としてもその方が実は助かる。見失われると困るし。キヨの実力も性格もよく知っているからやりやすいのもある。
今の内に壁に立て掛けてあったドラグノフとマガジンを入れておいたショルダーバッグを取っておく。

「さっちゃん、リコたん。ちょいと校長室使うね!」
「はーい!」
「分かったわ」

基本的に校長室は女子しか入らない。こう言っておけば二人も無駄に入ってくることは無いだろう。他の子たちも同じだ。そして、聞こえたであろうショウちゃんは校長室へと案内してくれる。
他の子たちに無駄な心配はさせたく無いから、私は校長室へと入った。

「みのりサン、入るよー」
「はいはい、どうぞ」

最初に来たのはカズくんと緑間くんだった。職員室にいたのは知ってたから、予想通りすぐ来た。カズくんはさっきと同じウージー、緑間くんはAKS74Uだ。室内戦など狭いところでも取り回しの利く銃だ。人気もある。次に来たのはムラくんだ。彼はあっくんが使っていたMINIMIを譲り受けたようだ。すぐ後に扉を開けたのはツボちゃん。彼は…。

「スパス12!ショットガン!わー、ロマンだよー」
「そうなのか?」
「うん、ボルトアクションだからあんまりサバゲー会場じゃ見ないかな。コッキング重いし、私は使えなかった」

久し振りにお目に掛かった。基本的にショットガンのコッキングは重いし、真正面からの撃ち合いになると弱いからサバゲーではあまり使用されない。その代わり、スナイパーライフルもそうだが、持っていくと喜ばれたりする、そういう代物だ。ただ、私はエアコッキングガンを使って次々とヒットを取っていく人物を知っているが。電動音は無いのが良いとのこと。それはよく分かる。
しかし、まさかスパスを使う人がいるとは思わなかった。ちょっと嬉しい。ツボちゃんにスパスを見せてもらっていれば廊下側の扉が開いた。
勿論、M14を持つキヨだった。これで全員である。

「よし、じゃあ作戦会議を始めようか」

全員揃ったところでそう口にすると、それぞれ頷きが返ってきた。
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