Hydrangea game

□Hydrangea game Stage,1
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二階探索の時はあまり銃を撃つ人がいなかった。だからちょっと分からない。だが、言えることはひとつ。

「取り敢えず、赤司くんは上手かった。正確で丁寧。無駄がない。狙撃寄りかな」

他の子の銃捌きは見ていない。強いて言えば諏佐くんは試射場で安定した射撃を見せてくれたが実践となると分からない。優しそうな人は地雷の可能性もある。

「三階探索の時は断トツでりょーたん。彼もオールラウンダーでいけると思う。ただアタッカー向きかな?性格とか諸々含めると。他の三人も出来る方だけどその位、かな」
「惹かれる物はない、と?」
「いや、あるけど、そこまで突筆してないか、みんな知ってること。視野が広いとか冷静なとことかは望ましいよね」

岡村くんも片手で撃てていた。二本持ったらより隙が無くなる。多分利き手と逆の手がノーコンになるとは思うけど威嚇には十分。冗談だが。
流石に言ったら、当たらなきゃ無意味だ、と怒られそうだと口には出さず、前提条件を加えてから先を話す。

「で、ここからは実践は見てない人達ね。マコちゃんも分かってるかもだけど霧崎の子達。一人一人言うと大変だし名前知らないから割愛するけど、頭が良くて躊躇いがない、思い切りがいい。ついでに性格がよろしくない。言い方悪いけど、こういう子の方がここじゃあ強い。命中率も悪くなかったから安定してると思う」

「特にどいつが良いとかありました?」
「んー。同じかな…。強いて言うと目付き悪い子」
「ザキ、か」
「そのザッキーくんとやら、無カスタム、勿論スコープなしのHK416D DEVGRUで、スコープ有りの同型の…死んだ目の子?とタメ張ってたんだよね。あれはすごい」
「死んだ目は古橋です。ザキがアホでスコープ付けられないとかないですよね?」
「霧崎生がそこまでのバカとかまずないでしょ」

スコープ邪魔なのかな。無くても大丈夫な子は大丈夫だし。スコープ覗くと死角が増えて嫌がる子もいるからねえ。

「次に、りょーたんが先輩って懐いてる人」
「笠松さんです」
「そっか。笠松くんは狙撃寄り。一撃必中とはいかないけどそれに近い程の精度はある。それでアサルト使うのが乙だな、と…」
「感想はいいので」
「ごめん」

話していたらマコちゃんに止められた。謝ったのだが、舌打ちしなかったか、こいつ。一旦マコちゃんの肩に頭突きをかました。睨まれたが気にせず続ける。

「後は、虹村くん。命中精度は悪くない程度なんだけど、大分伸び代が見える上成長が早いと見た。彼に関しては早めに実践を積ませたい。実践で映えるタイプだと思われる。完全にアタッカータイプ」
「虹村…赤司の中学時代の先輩でしたっけ?」
「赤司くんが黒子くんと同中ならそうなる」
「キセキはみんな同中ですよ」
「…キセキ?」
「髪が鮮やかな一年の奴らです」

なんつう分かりやすい…。彼らがあの有名なキセキなんだ。りょーたんがキセキなのは雑誌とかキヨ情報から知ってたけど、他は考えてなかったわ。緑間くんは予想がついたけど。キセキが入ったって聞いてたし。各校一人ずつくらいいるから、それも彼らの共通点な訳か。

「じゃあ、後はそのキセキのあっくん…紫原くんね。彼とその先輩、氷室くんはコンビで使うのが良さげ。あっくんはミニガン使うってだけで強力な火力がある。氷室くんはウィンチェスターランダルカスタムを選んだ。単発だけど火力はある。弱点も補い合える。四方を囲まれたら不味いけど、学校でそれは考え辛いかな」

ほんと、考えれば考えるほどいいコンビだ。この子らと楽しいサバゲーがしたいよ、全く。その後も下でみた数人の情報を伝えてからマコちゃんと下へ降りた。


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