Hydrangea game

□Hydrangea game Stage,1
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二階から運んできてもらって、ちーちゃんに横倒しにランダムで4つほど並べて貰った机。その後ろに隠れるように俯せで寝転ぶ。横からウィンチェスターを覗かせ、ちーちゃんに借りたブレザーを頭に被る。机も壁も床も白いからね。黒い私は目立つのよ。
この銃スコープはないし弾数は24発しかない。が、これくらいの距離なら外さない自信がある。

ちーちゃんは堂々と空き教室に入っていき、前の扉からひょっこり顔を覗かせて構える。折を見て片手で合図すれば頷きがひとつ。

残りのメンバーは向こう。
二階を通って1-9側の階段にいる。所謂挟み撃ち。敵を分散させる狙いがある。
そろそろ決められた時間だ。
スコープがないからここからは見えないが、音なら届く。

来た。

M4の三点バースト。3発だけ次々と発射される。
黄瀬くんの役割はゾンビの気を引いて、自分のところに来そうな奴は倒すこと。難しい役割だが私が見た感じでは支援があれば、可能。

そして、伊月くん。彼はなるべくこっそりと動いて教室の扉を開ける。黄瀬くんが逃げやすいように。ついでに気を引く役割も担う。伊月くんの目があってこそ、逃げ場が分かりやすい。

今度はMP5A5のハイサイクル音。普通なら秒間12発程度のところを25発程撃てる。岡村くんが弾幕を張って二人をカバーする。一発でも当たれば次々と当たるから、丁度良い。

あちら側で大事なのはショウちゃん。岡村くんの銃は当然撃ち尽くすのが早い。適当なところでマガジンチェンジが必要だ。撃ち尽くしたと判断してからのマガジンチェンジより少し前から始めた方が当然早い。ショウちゃんがするのは、16秒で撃ち尽くすから、15秒までに声掛け。マガジンチェンジの間はショウちゃんの89式小銃のフルオートでゾンビ退治。交代したらマガジンチェンジと秒数を数える。サトリって呼ばれるくらいならそれくらいやってくれ。

そして、こちら側。
ちーちゃんは向こうに向かうゾンビの足を狙撃する。足止め役だ。こっちに来るまでに5、と言っていたがバッタバタ倒れてますよ。千尋さん。5じゃきかないね!

そして、私。当然狙撃手を狙うためにこちらに走ってくる(というか、取り敢えず走ってくる感じ。ちーちゃん見付かってないっぽい)ゾンビを仕留める役。私が真っ先に見付かっては不味いと隠れさせて貰った。早速ちーちゃんに向かおうとしたゾンビの頭を撃ち抜く。鼻先を狙えばゾンビの首から上が吹っ飛んだ。

やはり、思った通り。
ウィンチェスターは普通なら電動のスナイパーよりも使い辛い。だから、ゲームバランスのために威力を上げられる。
多分、ちーちゃんのM40A1の方もボルトアクションで単発だから威力が増している。
分かりやすくすると電動で、引き金さえ引けば次の弾が出るドラグノフの方は足がぷらりんとなる程度で、M40は足が取れちゃう的な。ていうか残骸しか残ってない。ウィンチェスターも同じようなものだが。

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