Hydrangea game

□Hydrangea game Stage,1
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「え、いつから?」
「最初からだ」
「マジか」

全く気付かなかった。目に入らなかったというか、意識外にあった感じか。

「黒子も黛さんも影が薄い上にミスディレクションを習得しているので見付けるのは至難の技ですよ」
「え、何それウラヤマ。サバゲーで大活躍じゃん」
「その代わりいつまで経っても人数に数えられなかったり、自動ドアにまで認識してもらえなくなるが?」
「それは困る。てか、え、マジか」
「マジだ」

それは影が薄いどうこうじゃない気がする。幽霊か。でもサバゲーで活躍したいー。

「話を戻しますね」
「あ、はい。スンマセン」

何処か心を読まれた気がした。ショウちゃん以来の見透かされた感。赤司くん怖え。

「黛さん、行って戴けますか?」
「半分決定なんだろ?黒子よりは動けるだろうから俺が行く」
「サバゲー、もしくはトイガン触った経験は?」
「遊びで少し」
「うわ、ちょー頼りになる!」
「俺強いぞ。何せ撃たれねえからな」

無表情のドヤ顔が可愛いなあ。というか意外と性格合うかも。
赤司くんがちょいちょいと紙に書き込みをしながら話を続ける。

「3階には弓削さん、伊月さん、黛さん、…後は花宮さんか今吉さんに付いてもらい、後はお二人が上手いと思った方を連れて行って下さい」
「おん。考えてみるで」
「分かった」

赤司くんは紙に向かい、ショウちゃんとマコちゃんは編成を考え始めた為に暇で、黛くんに話し掛けてみる。

「黛くんや」
「何だ」
「下の名前は何だい?」
「千尋」
「ほう。じゃあちーちゃんだ」
「はぁ?……じゃあお前はみーちゃんな」
「ブフォッ……みーちゃん……プププ…。じゃあそれで」
「俺が嫌だ。お前はみのりでいい」
「あいよ。ちーちゃん」
「何だこれ」
「さあね」

割と単語の割には話がスラスラと進む。空気感が良いかも。今の会話に耳を傾けていたらしいショウちゃんがまた噴いた。お前は高尾くんか。沸点低くない?
取り敢えずショウちゃんは無視して話し続ける。

「趣味はー?」
「…お見合いか?」
「いや、何となく」
「…みのりは?」
「サバゲー」
「色気ねぇな」
「うっさいわ。ちーちゃんは?」
「ラノベ」
「あー、ハ◯ヒは読んだ。後はミステリー系くらいしか読まないねえ」
「何読んだ?」
「他?G◯T◯ICは好き」
「ああ、何気に本格的なアレか」
「ちーちゃんも読んだのねー。有名どころだもんねえ」
「まあな」

そこら辺で三人に注目されていることに気付いた。

「何さ」
「いや、なんや意外な組み合わせや思うて」
「黛さんが女性とそんなに話している姿、初めて見ました」
「目に入らないからじゃないか?」

そんなこんなで探索チームは決まっていく。

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