▲ GOT7 Novel ▲
□うばっちゃった!
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部屋で1人映画を見ていると、マークが入ってきて何も言わず僕の右隣に座る。
大人しく2人で映画を見ていると映画は恋愛シーンに入り、それまであらすじを話してたりしていたが、何となく気まずい雰囲気になり沈黙が続く。
すると突然マークが僕の方へ身をのりだす。
「ねぇジニョン、演技ごっこしようよ!」
「えっ!?」
戸惑う僕をかまわずマークと僕が向かい合って座りなおす。
流れとはいえ何かのスイッチが入ってしまったのであろう、マークはヤル気まんまんな顔をしてる。
セリフはもちろん今見ていた純愛映画のである。
マークが彼氏役で僕が彼女役みたいだ。
「ジニョン、こっちみてよ。」
マークが映画のセリフに遅れて言葉を復唱する。
僕も少しはドラマに出たことのある演技ドルである。
気持ちを切り替え映画の中の彼女になりきる。
「無理よ、恥ずかしすぎてあなたの顔が見れないわ。」
セリフを進めて行くうちにある疑問がジニョンの頭に浮かぶ。
あれ、この流れキスするんじゃないのか?
マークは気づいていないのか映画の真似をしている。
ついに映画はクライマックスを向かえ2人は両思いになった。
僕は演技ごっこを中断できないまま続けている。
そしてついに映画の方がキスシーンに入った。
思わず目をギュッとつぶる。
すると唇に優しく何かがぶつかる。
本当にキスしたのかとビックリして目を開けると、目の前にはウサギのぬいぐるみの顔。
「ゥ、ウサギ!?」
「俺がしたかと思った?」
いたずらっ子の様な笑みを浮かべるマーク。
さっき当たったのはぬいぐるというわけである。
「もう、ビックリしたじゃんか〜」
一気に気が抜けてソファーにドンと体をあずける。
映画も丁度終わり、次のDVDをセットしようと思いマークに尋ねる。
「マーク、次何見る?」
ソファーの横のDVDを取り、マークに尋ねようと振り返った。
「僕的にはミステリーが見たいんだk・・・・っん!」
突然顎を掴まれ、唇に前とは違う優しい衝撃。
俗に言う顎クイである。
そして、触れているのはマークの唇である。
僕はマークの突然の行動に驚いて固まってしまう。
「うばっちゃった!」
ニコッと笑い、部屋から出て行くマーク。
僕は自分の顔が真っ赤になるのを感じながら恥ずかしさから叫ぶ。
「マーク!!!」
Fin
2015.11.02