STORY
□優しい手
1ページ/27ページ
Side Rio
「久しぶりだな。仕事どうだ。」ねねの結婚式でサークル仲間と集まった。
「まぁまぁだ。おっ、まりあちゃん?」
「そうだ。悪友の、美弥だよ。」「はじめまして…」
挨拶をすると、女子に呼ばれて、向こうへ行った。
「ねねがさ、2次会には一緒にって招待してくれたんだ」「そうか。やっと彼女作る気になったか。」
「まぁな。」「可愛い子だな。お似合いだ。」
「そうゆうお前はどうなんだ。」「適当にやってるよ。」
そう言えば、学生時代から、結構モテていたはずなのに、特定の彼女がいた事はあまりない。
「そう言えば、龍さん。日本に戻って来てるぞ。」「らしいな。」
「すごいな。業界紙の対談に出てた。」「ああ、さっき他の奴らも話してた。」
「美人だからさ、メディアもほっとかないさ。」「そうだな。」
僕と真咲の関係を知らないサークルの仲間は、先輩である真咲の話は自慢らしい。
次々と情報が聞こえてきて、心穏やかではなかった。
「来月、ここで、祐飛さんの会社のイベントあるらしいぞ。」
さすが、情報通だな美弥。