White Night


□2 待ち遠しい
1ページ/1ページ



一番隊舎を後にし、それぞれの隊舎へもどるため白哉と並んで歩く。





「白哉…ありがとね」





『…礼を言う事ではない』




……と言いながらも、白哉もどこか嬉しそうだ。




「せっかく白哉がとってくれた休暇だし、

必ず卍解、習得するよ!」



意気込みを見せると、白哉の口元が少し緩む。



『私も手伝おう。

……

ところで、休暇は現世に行かぬか』




「えっ?!」


予想もしていなかった言葉に、愛歌はつい声を出して驚いた。


(な、なんで現世に…?)



しかしその疑問はすぐ、白哉の言葉によって解消される。







『現世には、浦原喜助がいる。


…あまりあやつに頼りたくはないが、

卍解を習得するための助言をもらうことができる。




…それと、現世にいるときは、浦原の店で世話になろうと思っている』




白哉の思いやりに、とても心が暖かくなった。


(そこまで考えてくれてたんだ……


それにしても浦原さんいいように使われてる?!)


いろいろ考えながらも、素直に感謝を伝えた。




「…私のためにそこまで考えてくれて

…本当にありがとう!絶対、卍解習得する!」




白哉は頷き、
じっと見ていないとわからないくらいに微笑んでいる。


愛歌もそれに応える。







その時、愛歌の昔の記憶が頭をかすめた。




(…あの時も、こんなかんじだったな)






今でも鮮明に覚えている。

そのときの光景がフラッシュバックされた。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ