『大奥恋愛絵巻』
□設定
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主人公
・大川雫
17才。
大川家四代将軍。
初代将軍である大川平次渦正の孫であり、二代将軍と側室との間に生まれた娘。三代将軍は異母兄にあたる。
教養が高く聡明で、当代一の美姫と言われている。
多くの男たちとの縁談話を持ち掛けられるも、「自分が好きになった殿方と結婚したい」という考えを持ち、今までうまく逃げ続けてきた。
相手の顔も知らないまま家のために嫁くことも多かったこの時代。良い家柄に嫁ぐことが幸せとされている中、それをせずに城に残っていたため、周りからは変わり者扱いされている。
突然異母兄の代わりに将軍職に就かされ、世継ぎを生むように言われたことに困惑を隠せずにいる。
・大川数馬(三反田数馬)
19才。
三代将軍。
二代将軍と、主人公の母とは別の側室との間に生まれた、主人公の異母兄。
側室の子であるものの、父である二代将軍と正室の間の子が女児であり、二代将軍の子の中で唯一の男児だったため、父亡き後、三代将軍に就任する。
しかし生まれつき身体が弱く、生殖能力の低さから世継ぎができず、わずか二年で将軍職を降ろされる。
異母妹である主人公たちとは立場は関係なしに、本当の兄妹のように仲が良い。
主人公たちに対しては過保護。
医療に興味があり、昔から勉強してきたため、知識は豊富。
・大川重(おシゲ)
16才。
二代将軍と正室との間に生まれた娘。
主人公や数馬の異母妹にあたる。正室の子のため、二人より位は高いが、本人たちは立場を気にせず、とても仲が良い。
15才の時に、豪商福富屋の家に嫁ぎ、若旦那であるしんべエの嫁となる。本来なら姫と商人が結ばれるなど身分の違いから許されないことだが、二人が本気なのを見た、祖父渦正がOKをだしたことで許された。
・大川平次渦正
大川家初代将軍。
将軍就任当時は、はちゃめちゃな思いつきをして周りの者を困らせるも、民や城の者たちのことを第一に考える懐の大きい人物で、民や周りの人々に好かれていた。
現在は離れで隠居生活を送る。しかし突然の思いつきは健在。
いまだに絶大な権限を持つ。
・潮江文次郎
25才。
大川家老中。
将軍である主人公へ政務の指導・補佐を行う。年若くも優秀であり、大川家にはなくてはならない重要な人物。
主に大奥取締役から雑務を押し付けられたりすることが多く、様々な問題処理に追われ、常に寝不足な状態。
様々なことに戸惑う主人公に負担がかからぬよう、問題が起こった時は彼が率先して処理をする。
しかし同時に女に将軍職など務まらないという考えを持っており、口には出さないものの、最悪政務は自分が全て行い、主人公には世継ぎさえ作ってもらえればいいと考えている。
女性に対して免疫があまりない。
食満、中在家、七松とは昔通っていた道場で知り合い、その頃からの付き合い。
・立花仙蔵
25才。
大奥総取締役。
男大奥を取り仕切る、大奥最高権力者。優秀な上、美しい容姿とカリスマ性から、大奥の男たちの憧れ。
世継ぎを作るという使命から逃れたいために、政務に集中しがちな主人公に幾度も大奥へ渡るようプレッシャーをかける。
女が将軍に就くことに反対はしないが、女である主人公がどこまでやれるのかを見定めようとする節があり、彼女の立ち振舞いを楽しんで眺めている。
・食満留三郎
25才。
大川家側用人。
元々身分の低い家の出で、努力で今の地位に登用された叩き上げの人物。
主人公が将軍に就任する以前から城に仕えており、彼女が幼い頃は遊び相手にもなってくれた幼馴染のお兄さん的存在。そのため彼には本音や弱みを見せることもある。
老中の潮江とは犬猿の仲。根っからのエリートの潮江に対し、多少の劣等感を抱いている。
急に女将軍となった主人公のことを心配している。
昔通っていた道場で潮江、中在家と知り合い、道場破りに来た七松と知り合い、その頃からの付き合いである。
・善法寺伊作
25才。
奥医師。元は町医者をしていたが、数年前に初代将軍の渦正にスカウトされ、城に上がる。
将軍一家や大奥の男たちの診察を行い、薬を作ることも任されている。
穏やかな笑顔の優しい性格で、病人や怪我人を放っておけない。言うことを聞かない病人には黒い笑顔で言うことを聞かせる。
主人公とも以前面識があり、彼女のことを心配しつつ、温かく見守っている。
留三郎とは同じ町出身の幼馴染。
・七松小平太
25才。
武家出身の青年。元々は用心棒として城に仕える予定だったが、面白い奴だと立花からスカウトされて大奥に上がる。
しかし根っからの体力馬鹿で、大奥のしきたりなどお構い無しの振る舞いをし、スカウトした張本人の立花や潮江を悩ませている。本人に自覚はない。
破天荒で粗暴な振る舞いが目立つが、下の者の面倒見は良く、観察力に優れている。
昔とある道場へ道場破りに訪れた際、潮江、食満、中在家と知り合い、それ以降交流が続いている。
・中在家長次
25才。
幕府大目付。
有力大名家の親類にあたる家の出身。無口で無表情だが、穏やかな性格。
老中の下の立位置だが、その知識と聡明さは潮江に認められており、互いに認め合う仲である。
潮江と食満と七松とは昔通っていた道場で知り合い、交流を続けてきた。
・土井半助
35才。
大川家大老。
老中の上の役職であり、将軍を除いて幕府の実質的最高権力者。
苦労人気質で、胃薬が手放せない。
以前は老中であったが出世し、前大老であった山田の後を継いだ。
隠居した初代将軍の思いつきと、城の者たちのはちゃめちゃっぷりに胃を痛めている。
・山田伝蔵
50才。
元大老であり、現在は初代将軍の相談役。
初代将軍の無茶ぶりに頭を痛めている。
・山田利吉
28才。
大老補佐で、伝蔵の息子。
優秀でかなりの仕事人間。
女性の扱いに慣れており、地位も高いことから、現在最有力正室候補。