かきもの
□下天の夢
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象牙の様な淡い色の肌に口付けて。
赤い花びらみたいなキスマークを首筋に散らせると、腕の中で恋人が身悶えた。
「っ、は・・・」
「気持ちいい?」
首を舐めると、彼はとても気持ち良さそうにしてくれる。
「てめぇ、この・・・バカいぬ」
彼の強気な表情が、段々、赤く染まって。困惑が混ざり始めると、それが一つ目のサイン。
「もう、いらないの?」
俺は彼と繋がるモノを、ゆっくり引いた。
「・・・ゃ・・・」
モノが抜けそうになり、彼は眉を寄せて。微かな不満の声を上げそうになり、彼は必死に声を押し殺し、平気なフリをしても。
「俺、バカだからわかんないよ」
ぐっ、と一気に奥まで突きあげる。
俺と繋がるソコがきゅんと絞まり出したら、二つ目のサイン。
「知る、か。・・・てめぇ、で、考えろ・・・!」
無駄に強情で、意地っ張りでプライド持ちで。
そのくせ、泣き虫。
欲張りで。
でも。
「大好き、リアム」
俺は彼を抱き締め、最愛の恋人のアソコを深く強く突き上げた。
リアムの背中の紋章。
酷い呪いの掛けられた紋章。
リアムの生活を阻害し、好きな人と満足に性交渉もさせない呪い。
罪の教団が滅び。司教が死んだ今も。背中の、リアムに激痛をもたらす呪いは消えなかった。
けれど。激痛の呪いが産み出したリアムの快楽の戒めは二人でほどいて。
俺達はやっと生まれたままの姿でひとつに繋がることができるようになった。
だから、今も。俺はリアムとひとつに繋がっている。
俺は今、とても幸せだ。
「ひっ!・・・あ、あぁ…」
ほら、もう、リアムがきゅん、て締め付けてくる。
「リアムのここ、いっぱい突いてあげる。ほら、もう、きゅんきゅんしてきたよ?気持ちイイ、気持ちイイって」
「ふざ、け、るな・・・!」
もうすぐ、リアムも根をあげる。
泣いて、アソコもいっぱい蜜を垂らしたご馳走に変わる。
俺の楽しみ。
我を忘れて悦ぶリアムを先にイカせて、彼の白い蜜を見せつける。リアムが俺にそうやって支配を示すように、俺にとってそれは彼への新しく加わった愛情表現になった。
俺は、リアムのナカを突きながら、耳元で囁きかけた。
「気持ちいい事を俺に教えてくれたのはリアムだよ?」
「・・・っ、」
ぎゅっと目を閉じ、固く身体を強ばらせ。シーツに両手でしがみついて。
俺のモノなんか気にしてない。そんなフリをしても。
ゆっくりだった動きを速めると、肩に抱えたリアムの両足がきつく背中を押さえてくる。
リアムの下半身はとても素直だ。
「俺は、リアムを良くしちゃいけないの?」
腰を振りながら、俺は続ける。
「リアム、ご主人様。ほら、ここ、凄いぬるぬるしてきた。気持ちいい?」
俺のモノの先垂れの蜜と、リアムのナカの蜜が、絡んで、はっきり音を立てる。
にちゃ、にちゃ。
俺の腰がリアムを打ち付ける音と一緒に響いて。
リアムの喘ぐ吐息が、俺の動きと重なる。
「あ、あっ、ん・・・」
「ほら、リアムの・・・ご主人様のここ、気持ちいいって言ってるよ?」
「ばか、・・・っ・・・!」
「リアムが、ご主人様が、一番いい」
リアムは他の女の子を知らない。
でも、俺はたくさん知ってる。
だから、リアムを一番気持ち良くする言葉も。彼が知らないヤリ方もたくさん知ってる。
「ご主人様がいい・・・ほら、ね?」
「ひゃ、や・・・そ、こ・・・」
浅く擦られるだけで手一杯のソコをまた、深い動きで突き上げると、リアムは嬌声をあげ背中を仰け反らせた。
「もう、いやぁ・・・ざっくぅ」
痛い位、きつく締め付けられて、堪らず俺も声を震わせた。
「っ、な、に・・・?」
「ぁ、あ。おまえは、俺の、だ・・・」
リアムは両腕を伸ばしてぎゅっと俺に抱きついてきた。
「イカせて、ざっく、俺をいかせろぉ・・・」
根をあげたリアムの降参の最後のサインを受け取り。
「ご主人様」
俺はリアムの唇に音を立てて口付けた。
「大好き」
「ざっく、ざっくぅ・・・」
リアムは甘い声を上げ、腰を俺に押し付けてくる。
「ご主人様、どうしたの?」
「はやく、うごいて・・・」
「リアム・・・可愛い・・・」
俺はゆっくりと身体を起こした。
こんなに可愛いひとを、俺は他に知らない。
いっぱい、満たしてあげたい。ほんの少しの意地悪と、たくさんの気持ちイイことで。
イカせてあげたい。