かきもの
□きみのミライ
1ページ/15ページ
.
俺はずっと罪を背負ってきた。
何も知ろうとしなかった罪。
与えられるまま、それが何を意図したものか。知ろうとしなかった。
一人の人間の心を踏みにじり、それが俺のアタリマエになった。
罪はいつしか痛みを伴い、俺に償う機会を産み、目の前に残された。
俺を疑おうとせず、無償で従う小さな彼。
俺の罪のカタチ。償いのカタチ。
俺の・・・
眠る君の未来を守ること。慈しみ、育むこと。
俺の罪は、許されるだろうか。
たとえ許されなくても。
望まれなくとも。
俺は、君を守って、生きていく。
小さな俺。
俺の背中から生まれた俺。
女の証を奪われた俺から生まれた君を守って生きていく。
マイル。
俺の・・・俺達の可能性。
生まれて来てくれて、ありがとう。
『きみのミライ』
.