夢物語
□その弐
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今日も天気がいい。
「ねぇロズ、私達、いつまでこん、な生活つづく、んだろうね」
綺麗な桃色の長い髪も振り乱し呼吸も整えないままにユリアはオレに問いかけた
オレだって知りたい
「ユリアが早く大人になって金持ちと結婚するまで、」
目指せ玉の輿。
そういうとユリアからじとぉーと睨まれた
「……いや、冗談。ごめん」
ユリアはため息をひとつこぼして
「じゃあ帰ろうか今日も少ないけど無いよりはマシだよね」
誰に問うわけでもなく
そう一人つぶやいて
白く折れそうなほど細いその両腕に少しばかりのパンを抱えて薄暗い路地裏に入って行った。
オレも慌ててその後を追った。