捧げもの
□振り向いて!
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この出会いは必然だったんです
数人の男性に目をつけられたようで、路地裏に連れられ囲まれていた時のこと…私はここらではちょっと有名な金持ちだ。だから、私が名無しさんだと知ってのことか、そうでないのか、か弱い私を脅して金を寄越せと言い胸ぐらを掴まれた
『(あぁ、私の人生もここまでか…せめて漫画みたいな恋、したかったなぁ)』
なんて悠長なことを考えながら、私は為すがままになっていた。そんな時です!
私には運命の出会いが…!
――…
『わかりますか?だから、私と臨也さんの出会いは必然であり運命だったんです!』
「ただの気紛れだけどね」
『漫画みたいな恋したいって思った時に、漫画みたいに助けてくれる人がいますか?これを運命と言わず何と言いますか!?』
「あの状況で君が何を思っているかわからなかったから助けただけだから」
『私は臨也さんが好きです!』
「ありがとう」
『臨也さんのためなら貢ぎます』
「間に合ってるよ」
『うぬぬ〜…どうしたら振り向いてくれるんですか?』
「さぁ〜ね」
『イジワルですよ』
こんなにもアタックしているのに…女に興味がないのかな?
はっ!(゜ロ゜;
も、もしかするともしかするとっ!!
男に興味があるんじゃあ。女に興味がないってことは、そうだよね
昔お父様がそのような殿方がいると教えてくれて
名称はたしか…
『ホモセクシュアル!』
「へ?」
『い、いやあぁー!!不潔です!最低です!臨也さんのバカー』
「ちょっと、何?いきなり」
『女に興味がないってことはそういうことなんでしょう!?
悲しいですけど、私は男性ではないのでっ、臨也さんの好みにはなれません!!』
「…」
うわあぁあぁぁあぁあん!!無言ってことは肯定ってことだよね!?本当に私が男性に負けたの?
『そんなぁ〜(泣)』
「(おもしろいwww)」
『いえっ!!例え臨也さんがホモでもゲイでも同性愛者でも私は臨也さんが好きですっ!』
「全部同じだけどw」
『なんで否定してくれないんですかっ!?』
「いや、うん。別にホモじゃないけど」
『じゃあ私と付き合って下さい』
「ほら、もうそろそろ帰る時間じゃない?」
『話しをそらさないで下さいよ!もうぉー』
とは言え、確かに帰らないとお父様がお怒りになると思い帰る準備をする
「また遊びにおいでよ、ね?」
なんて臨也さんが言うから、私の心を捕まえて離さないということを分かっているのかな?
『はい。また来ます』
そして、明日もきっと今日と同じように過ごすのだろう
END