捧げもの
□心配なのです
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『臨也、いーざぁーやっ！』
｢なに？名無しさん｣
『デートしよ？』
｢ムリ(ｷｯﾊﾟﾘ｣
『…』
｢…｣
フラれてしまった。
無理なことくらい、仕事中の姿をみたらわかる。
でも、無理ってことは嫌な訳じゃないんだよね
『…』
｢…｣
『静ちゃんのとこに行ってくるね』
｢デート付き合ってあげる。
どこに行くかくらい決めてるよね？｣
『…』
｢…｣
『…』
どうみても臨也は働きすぎだ
だから息抜きにと思ってデートに誘ったんだけど、上から目線
殴りたくなる衝動をがまん我慢
とりあえず…
『行く場所なんて決めてないよ』
｢は、じゃあ何処行く気？｣
『そこらへん？』
｢そこらへんって…｣
お、臨也がちょっと困ってる
いやー、愉悦愉悦♪
『(^∀^)ﾆﾔﾆﾔ』
｢はぁ、じゃあそこらへんに行こうか｣
『うんっ！』
───…
『久しぶりだなぁー。臨也とデートだなんて』
働きすぎの臨也を心配して誘ったのもあるが、本当は私がただ臨也とデートしたかっただけだったり…
｢…｣
『…』
あれ…？
文字通りそこらへんに行っているだけだ
どうしよう
むしろこれはデートじゃなくて、ただの散歩なのでは…？
と言うより、会話がない。
楽しく…ない、のかな？(´･ω･｀)
『(´･ω･｀)ｼｮﾎﾞｰﾝ』
｢？｣
『(´-ω-｀)』
｢名無しさん｣
『ん？』
むにっ、
『！？ふ、ふぁにふっ』
訳:な、なにすっ
いきなり頬をつねってきた
なにごと！？
｢ははっ、変な顔｣
『ひじゃやのしぇいれしょ！』
訳：臨也のせいでしょ！
｢なに言ってるかわからないなぁ｣
こ、これは…確実に遊ばれてる
『ひじゃや』
訳：臨也
しばらくするとパッと放された
『臨也？』
｢名無しさんから誘っておいて、そんな顔するなんてないんじゃない？｣
『それは…』
臨也が浮かない顔してたから、楽しくないのかなって…
｢あぁ、何となく言いたいことはわかった。別に楽しんでない訳じゃないから。むしろ名無しさんがいるだけで俺は楽しいって言うか幸せって言うか…｣
『なっ！？じゃ、じゃあどうしてあんな顔してたわけ？』
｢それは、名無しさんに変な虫がつかないよう見張ってたからね♪｣
『臨也』
嬉しい
まさかそんなこと考えてくれていたなんて…
｢名無しさんは可愛いから心配なんだよね｣
『なっ、』
｢他の男が名無しさんを狙わないわけがない｣
『臨也〜〜もうっ！だいっ好きっ！！』
心配なのです
(お互いにね・・・)
END