短編
□君のものになるまで後…
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｢うーん｣
『何唸っているんですか？ウザイですよ』
｢酷いなぁ…心配してくれても良いんじゃない？俺、彼氏だよ｣
『いつ、誰が、私の彼氏になったんですか？(怒)』
｢出会った時から｣
『寝言は寝て言った方がいいですよ。』
｢俺のことが好きなくせに｣
『勘違いもここまでくると呆れを通り越して哀れですね。』
｢…｣
『(やっと黙った？)』
この人を放っておくと、いつまででも喋り続けるから厄介だ…
ただ、私が臨也を好きだということも厄介である。
何でこんな人を好きになったのか疑問で仕方がない
｢いつ好きになったの？｣
と聞かれれば、多分いつの間にか…だ
気づけば臨也が私の前にナイフを突き付けていた
『……っ…』
｢ねぇ、どうすれば俺のモノになってくれるの？｣
『…私は、』
｢俺はこんなにも好きなのに…｣
『臨也』
私は臨也に抱きついた
『好き…です』
恥ずかしくて今まで言えなかったことでも、命がかかっていたら案外言えるものだ。
…まぁ、ある程度恥ずかしくはあったけど
｢大丈夫？寝言は寝て言ったら？｣
『は？』
｢なんてね。冗談だよ(笑)｣
『…』
｢そんな嫌そうな顔しないでよ｣
『臨也…』
｢俺もちゃーんと好きだから、さ｣
ｶｱｧｧ、と顔が真っ赤になっているだろう。
結局、私は臨也に嵌められたのだろうか？
｢顔真っ赤｣
『うるさい…つーか、好きな相手にナイフ突き付ける？普通』
｢そこはスルーで｣
『出来る訳がない。危うくトラウマになりかけた』
｢でも、案外冷静だったじゃん。そういう所も好きだけど｣
『でも怖かった…』
そう言うと、今度は臨也が抱き締めてきた
｢ごめん｣
『！』
これを言ったら失礼かもしれないが言わせて貰おう
『（普通に謝れるんだ…）』
｢ま、たとえ傷物になっても、俺が責任持って貰ってあげるから｣
『…』
｢(笑)｣
『(何でこんな人好きになったんだろ？)』
まぁ結局は…相思相愛？
END