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□見ーつけた 。
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2月も下旬となり高校入試も終わってひと段落し、
卒業へと近くなる頃、
もう既に部活も引退しているし放課後としては
少し時間に余裕がある。
私は図書室へと足を運んだ。
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「失礼しまーす…、」
図書室担当の先生に許可を得て特別に、
鍵で図書室を
開けてもらうと、
私は図書室の中に飛び込んだ。
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「鍵は後で自分で返しに来てね」
「はーい」
図書室担当の先生はそう言って自分の仕事へと戻るためにスタスタと
足を進めてその場を離れていった。
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放課後に1人だけの図書室。
なんて気持ちが良いのだろう。
浮かれ半分に何か良い本は無いかなと、図書室中を歩き回ると
一つだけきらきらと輝る本があった。
「なに、この本…」
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