自覚なし

□十二話
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「顧問…ですか…?」
「そうじゃ!」


学園長の庵でお茶を啜りながら話している七海。突然呼ばれたので何の話かと思えば、委員会の顧問になれと言う事だった


「いや、僕が顧問って…何でなんですか?」
「委員会では予算会議と言うものがある」
「……関係ないんやないか?何で今その話なん?」


話が噛み合っていない二人。よく聞いてみれば、七海が顧問になれば 予算会議に参加させると言うのだ


「この事は各委員会に伝えておる!なるべく早めに顧問になる委員会を決めるように!」
「…はい」















「顧問なぁ…」


校庭の木の上で空を眺めながらさっきの話について考える。その前に生徒のみで行われる予算会議に教師が参加してもいいのか……


「黒原先生見っけ!!」
「ぅわあ!?」


完全に油断していた七海は木から落ちてしまったが、下にいた小平太に受け止められた。


「大丈夫か?」
「平気。ちょっと油断しとった」


降ろしてもらって周りを見ると、そこには体育委員会が勢揃いやった。


「黒原先生、我々体育委員会からお願いがあります!」
「予算会議で予算を貰うためにお力をお貸しください!」


体育委員会のみんなが一斉に頭を下げてきた
てか予算会議ってなんや!予算会議って!なんも聞いとらんっちゃけど!


「まあ、考えとくわ…。まだ他ん委員会行ってなかけん…、すまんな」


そんだけ言ってとりあえず走ってこの場から離れる
僕の予想やと 他の奴らも勧誘…って言うとかいな…絶対来るよな…


「てかなんで顧問やらないかんと?どの委員会にもとっくに顧問おるやろうに……」


とりあえず各委員会を回ってから決めるか……
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