自覚なし

□十二話
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その後……


「つ、疲れた…」


あれから各委員会を回ってきたけど、どこもここも僕を顧問にして 予算会議で有利になろうと考えとる事が見え見え。まあ良いんやけどね


「それぞれの委員会の活動とかは分かったけど、どの委員会に入るか決めらんないな…」


木に背中を預けながら考える。
会計はまず嫌だ、あんな算盤誰が使うかよ…、体育は体力がもたない、生物は鶏がいるから絶対嫌だ、作法は生首フィギュアが気持ち悪い、保健は不運が感染りそう
他にもいろいろと考えて残ったんは…


「火薬と用具と学級委員長のどれかやな…どうしよ」
「あ!黒原先生!!」
「んぁ?」


声をかけて来たのは乱太郎、きり丸、しんベヱ。それに編入生の浜守一郎もおる
なんやこのメンバーは……


「何かお悩みですか?」
「ああ、実はカクカクシカジカで…」


一通り事を説明したら、浜守一郎が何故か食いついてきた
どうやらこいつは所属する委員会が決められずに困っているらしい


「黒原先生は、どの委員会が良いと思いますか?」
「んなん、僕に聞かれてもなぁ。浜が自分で決めないかんやろ、あんたが所属するんやし」
「ですよねぇ…でも!」


浜は何かを決意したように立ち上がって、「どの委員会に入るか決めるーっ!!」と、断言した


「では保健委員会に!」
「用具委員会に!」
「図書委員会に!」
「迷わせないでくれ!!」


そげな四人のやり取りを見とったら、安藤先生が来てから さむーい親父ギャグを言って、浜は大爆笑
え?何故はしょるのか?気分の問題♪


「安藤先生、浜君の腹筋が崩壊する前に黙って下さい」
「おや、黒原先生。そう言えば貴方も顧問になる委員会が決められないとか聞きましたが、そもそも17の貴方に顧問なんて出来るんですかねぇ」


あ〜始まったよ安藤先生の嫌味…
適当にあしらってると、色んな方向からロープが飛んできた
聞けば、学級委員長委員会が作った委員会クジらしい


「黒原先生もどうぞ!」
「え、僕も!?」
「先生もどの顧問になるか迷っておられるそうなので、是非!」


僕は進められるままに、1本のロープを握った。同じく浜君もロープを握っていた


「強く引っ張って下さい」


庄左ヱ門に言われた通りに強く引っ張ってみると、半助さんが降ってきた


「えっと、はんす…ゲホンッ、土井先生ってことは」
「火薬委員会だ!」


浜君はというと、用具管理主任の吉野作造先生が釣れたけん用具委員会やな
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