貴方の駒でいい
□その執事、最強
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no side
セ「・・・・・・何をしているんですか貴方達は」
セバスチャンが呆れた様子で暴れている使用人達に話しかけた。
バ「何ってネズミ捕りに決まってんだろィ!!」
とーぜん!とでも言いたいかのようなバルドに、セバスチャンはどの辺が?という意図ともに「はぁ・・・」と一言こぼした。
シ「セバスチャン!」
セ「坊ちゃん、お嬢様」
その声と共にセバスチャンの背後からはシエルとスノウがやってきた。
シ「今夜ランドル公の屋敷へ馬車を迎えに出せ。」
セ「馬車を?」
シ「今夜は夜会を開く。」
『て言うか後ろなにしてんの?』
セバスチャンは少々微笑み、
セ「かしこまりました。では馬車の手配を済ませましたらお部屋にアフタヌーンティーをお持ち致します。
ちなみにアレはネズミ捕りだそうです。」
『全くもってそうは見えないんだけど・・・?』
セバスチャンの背後では未だに使用人達がごちゃごちゃしている。フィニは猫の着ぐるみを着ているし、メイリンはネズミ捕りを持って半泣きだし、バルドは何故か鍋(寸胴?)を被っているし、田中さんはのほほんとしている。
セ「とにかく、本日のお茶菓子はリンゴとレーズンのディープパイをご用意しております。
焼きたてをお持ちしますので少々お待ちください。」
シ「ああ。」
『私も1回屋敷に戻るかな。書類だけ片付けちゃおう。』
「じゃーねー」の言葉を残してスノウは霊体で去っていった。
それを見届けたシエルも書斎へ歩く。
まだ騒いでいる使用人達に
セ「・・・さて」
次の瞬間、3人が追いかけていた2匹のネズミがセバスチャンの手にあった。
あまりの早業にただただポカーンとしている使用人。
セ「さ、貴方達も遊んでないで仕事なさい。今晩はお客様がお見えになりますよ。」
3「ふぁい・・・」