貴方の駒でいい
□その執事、万能
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スノウside
今日はロンドンまで買い物である。
セバスチャンがいなけりゃもっと楽しいものなんだけどねー。
まあ、まずは彼の杖の新調。
カランカランとまあまあ心地のいい鐘の音とともに開いた扉から見えるは、見たことはあれど、見慣れない店主。
(まあ、私は杖持たないからね、仕方ないね)
店「いらっしゃいボク、お父さんのお使いかい?」
その言葉に少し反応する彼、あーあ地雷踏み抜いたー
とまあ、その反応をセバスチャンが制す
セ「失礼、主人の杖を受け取りに参りました」
店「ああこの杖の人か、こんな短い杖、一体どんな人が使うのかと思ったら、まさかこんな子供っ」
ビュッっと風を切るおとともに、セバスチャンは受け取った杖を店主に向けた
セ「歪みもなく、素晴らしい杖ですね。
お釣りは結構ですよ。」
いやいや、お釣り結構もいい所では?と思えるほどの代金を支払って店を出る。
え?私は何してたのか?なんもしてないよ、着いてっただけ、暇だもん。
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店を出た途端、彼は杖を買うはめになった経緯について愚痴っていた
シ「・・・ったく、フィニの馬鹿力にも困ったものだな・・・おかげで杖を新調するハメになった」
セ「そうですね、身長が伸びた訳でもないのに、お手間を取らせました」
『わざと言ってるよねセバスチャン?』
セ「滅相もございませんよお嬢様」
なんでセバスチャンが私をお嬢様って呼ぶかはおいおい話すとして・・・
なんて話をしながら歩いていると、ショーウィンドウ越しに彼の仕切る会社、ファントム社の製品「ビターラビット」を見てはしゃぐ子供の姿を見かけた。
とまあ、この後何かあったわけでもなくファントムハイヴ邸へと帰った