一緒に


□10話
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“徐霊ができる”



黒田さんはそう言った。
ここに居るのが半端な霊能者ならなんとかなったかもだけど、生憎と皆“本物”だ。
そんな人達の前で徐霊が出来るなんて言えばどうなるか…。



「――では、あたくし達は必要ありませんわね」



「そうだな。俺たちも帰るか」



「は?!な、何を言って…」



「そうね、これ以上ここに居る理由も無くなったし」



やっぱそうなるよね〜。
黒田さんは真砂子たちの言葉に動揺が隠せてないね。



ああ、ジョン君オロオロしてるよ。優しいねぇ。
さて、後の三人は――



「リン、撤収だ」



「…よろしいのですか?」



「徐霊は彼女ができるらしいから大丈夫だよ」



「………(意外に黒いなデイヴィス兄)」



さぁ、黒田さんはこれからどうするんだろうねぇ。
まぁ、またヒステリックに叫ぶぐらいかな。



――そう思っていた私の考えを、彼女は見事に覆した。


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