進撃の巨人

□The world 〜その世界〜
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「あの、私はクリスティアナ・ソフィア・エリオット。目の色はグリーンかしら。どこから来たか、でしたっけ…その、私…わからない」


(クンクン…)「ふっ」


左の耳元の空気の流れが変わったかと思えば、


「あー、気にしないで。それ彼の、ミケ・ザカリアスの癖でね。初対面の人の匂いを嗅いで鼻で笑う癖があるんだ」


「コホン。クリスティアナと言ったか」


コクリと頷き目の前の彼を見つめる。いつもカッコいいけれど、実物ってかなりクール。
そうだ。にやけないようにしなきゃ。


「自分がどこから来たかわからないと言ったが、それは傷のせいで記憶が曖昧なのか」


「いえ、その、何というか…」


こんなところでうかつに異世界から来ましたなんて言えない。
困った私は何とかはぐらかそうとしたが、彼は早く言えと言わんばかりに私を睨み続ける。しかし、彼はふと目線を外し俯きながら呟いた。


「その、なんだ…悪かった」


「へ?」


あのプライドの高い彼が、今、私に謝ったの?つい驚いて変な声を出してしまった。


「これは、調査兵団全体の失態だ。君が旧調査本部に侵入したことも…まぁ、問題だが…生憎、私たちはもう1つ抱えている問題があってだね。だが、一般人に危害を加えてしまったことも問題だ」
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