進撃の巨人
□New life 〜新しい生活〜
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「なぁ、エルヴィン。なぜあいつは俺の名を知っている」
「さあな。だが、彼女はまだ知っていることがありそうだよ」
私は彼らがこんな話をしているとは思いもしなかった。
「いやーいっぱい買ったねー」
ハンジはエルヴィンからもらったお金をすべて使い切った。そりゃあ、こんなに買えばね。私は申し訳ないと言ったけれどハンジは、ダイジョブだってと言ってきかなかった。
話を聞けば、私は傷のせいでというか切り付けられたショックで3日程寝ていたらしい。ハンジ曰く、普通は3日も寝ていたら街なんて歩けないと言っていたが、私の体は丈夫なのか平気だ。そんな話をすれば、ぜひ兵士になったらどうだと言われた。
「そう言えば、クリスティアナは何歳なの?ずいぶん若く見えるけど」
元の世界では2x歳だったけどさっき鏡を見たとき15歳ぐらいに若返っていた気がする。だから、ごまかしても平気だよね。
「えっと、15だよ」
「そっかー。じゃあ、エレンたちと同じか」
「エレン!」
ハンジが馬車に乗りかけていた時、急に私が叫んだので危うくハンジは足場を踏み外すところだった。
「エレンを知ってるの」
「え、いや違うの。なんとなく…懐かしい気がして」
そっか。と言って、ハンジはそれ以上詮索してこなかった。
ドアを開けると、ハンジが待っていてくれていた。先程、買った服(今は白いワンピース)を着た私を見て、うんうんと頷きながら似合っていると何度も言っていた。
実は、今日買った服は全てハンジが選んだものでなかなかセンスのあるものだった。普段、あんなに巨人巨人と言っているのを私は知っていたから、このセンスに少しばかり驚いた。
「えーと、ここが食堂だよ」
部屋の中から何人かの声が聞こえてきた。私が聞いてはいけないものだと思ったが、私の考えとは裏腹にハンジはぐいぐい押してくる。
仕方なく部屋の中に入れば部屋の中の視線は全て私を向いた。
リヴァイ班にエレン、エルヴィンとミケまでがそこにはいた。一瞬、しんとなったもののハンジがさっそく話を始めた。
「ねぇーみてみて、リヴァイ。クリスティアナ可愛いでしょ? そうだ。他の皆は初めましてだよね」
皆に向かって話していたハンジがこちらを向き、自己紹介の催促をしてきた。仕方なくニコリと笑い自己紹介をすることにした。
「私、クリスティアナ・ソフィア・エリオットです。クリスティアナは長いからソフィアって呼んでもらっても構いません。よろしくお願いします」
リヴァイは何かを言いたそうにしていたが、気づいていないふりをしてエルヴィンにこう言う。
「あの…お金、ありがとうございました。私、夕食を作るので、みなさん何か苦手なものがあれば言ってください」