-血統がない王太子と 血統の消えた王子と 血統を捨てた王女-

□#panj【絵心と切磋琢磨:前編】
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「本日の修練はここまで!」


「『ありがとうございました!!』」



ローゼンタールがダリューンと出会って 数日経ったある日。


今日もヴァフリーズとの修練を終え、各々の家へ帰るのが日常であったが…



「ロゼ、この後予定あるか?」



いつも叔父が帰った後も 独りで鍛練を続けるダリューン。

ロゼから渡された手ぬぐいで 汗を拭きながら、彼女に問うた。



『予定?

 今日はお手伝いとか言われてないから大丈夫だけど…何かあるの?』



自分の分で顔を拭きながら、首を傾げるローゼンタール。



「あぁ、実はこれから 友人に会いに行くんだが…お前も一緒にどうだろう、と思ってな」


『え…』



思わず手の動きを止めた。

彼女からすれば、予想しえないお誘いだったので。



「なんだ…嫌だったか?」


『そうじゃなくてさー、まさかダリューンに友達がいるなんて思わなくてビックリしたの〜』


「失礼だなお前!

 そういうロゼは俺以外いるのか!?」


『まだいないわよ“まだ”!

 だってダリューン筋肉バカじゃん!

 ずっと剣振り回してるイメージしかないもん!』


「強くなる為には修業あるのみだろう!

 というか愛称考えたくせに使わないのか!」


『いいじゃん好きな時に呼んで!

 ダリューンって響きもなんか好きなの!』



そして言い合いを始める2人。


別に仲が悪いわけではないのだが、慣れてくるにつれて 口調が荒くなってきたロゼ。

おそらく兄譲りである。



「…! ハァ……行くのか? 行かないのか?」


『行くに決まってるー!


 えへへ〜、リューの友達〜!』


「全く…」



年上の彼が折れ、本題の答えを貰った。

がしがしと頭を掻きながらも、楽しみにしているロゼを見て呆れ笑い。

ダリューンからすれば、妹の様な存在だからだろう。


その想いが変わるのは、まだまだ先のお話。



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