-神に愛されし者-

□第10夜【黒の教団壊滅事件!?:後編】
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‘ドンドン…ゴゴゴゴ…ガタンッ!’



『───……ん…』



ぱちりと瞼を上げると、見えるのは白い天井。


記憶には無い景色だが よく誰かの付き添い(?)で訪れていたので、

ここが教団の病室だというのは 自然と理解した。



『……っ… (あ…声は…出ないんだった…)』



身体を起こすと、首に痛みが走る。

そういえば 自分は撃たれて、今喋れないんだというのも思い出した。



[ギャリギャリギャリギャリ!]


[ズズン…!!]


『……? (…揺れてる…)』



目覚めた時から続いている、この騒音。

とてもじゃないが、止みそうにない。


なにしろ現在 コムイ室長作のロボット コムリンと、

新入りエクソシスト アレンが追いかけっこをしているのだ。


アレンにとっては、命懸けの。



『(…様子…見に行こう…)』



誰かに じっとしていろ、と命令されていないので、気になっているシナデ。

感情が無いのも相まって、痛みをあまり気にせず ベッドから降りた。

腕に刺さった点滴の針が自然と抜け とてとてと、病院着で歩きだす。



『(…えっと…音は……こっち…)』



ドアを開け 廊下を見やり、左から轟音が聴こえることに気付いた。

振動で上から粉が降ってくる中、裸足のまま 小走りで駆けていく。


扉を閉めるのを忘れて。



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