-霧世に舞い降りし闇水の乙女-

□#Eins【星世界の吸血鬼】
1ページ/5ページ


【夢主side.】



不思議…体がふわふわして、浮いているみたい


…あ、そうだ

私は死んだんだったわ


じゃあここは、きっと地獄ね

天国なわけないもの

“彼”の目指していた「偽物の天国」は壊れたんだし


…でも、なにかしら……ここ……本当に地獄…?

あの世への道だとしても……何か…違うような……───


浮遊感に身を任せ、瞳を閉じていた私は 何気なしに瞼を上げる



『…は?』



すると、思わず声が出た


何故なら 視界一面は曇り空で、身体全体を包むが如くの強風で……


私は…“落下”していたのだから。



*
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ