-緋に映える碧き嵐-
□零ノ巻 プロローグ
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風はいつも、わたくしに色んな“なにか”を教えてくれます。
人に纏う風は、その方の 誠【まこと】を
何処【いずこ】かへ吹く風は、その場所の事象を…
生まれた時から教えてくれたわけではありません
お父様がわたくしに【風林火山】の“風”と“林”を与えてくれたから。
他にも わたくしたち姉妹に、武術や知識 そして 愛情……知らぬ事を全て教えてくれました。
わたくしが戦場に赴く理由は お父様のためです。
この命を、甲斐のために使います
甲斐の双子姫【かいのそうしき】のひとり、風林の君【ふりんのきみ】として。
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