-黒赤天使の羽は何色?-
□Story.2【死神と天使の出会い】
1ページ/4ページ
2061年 某日
『〜♪〜♪〜♪♪』
アナグラの極秘研究室内。
正確にいうと、研究室からしか入れない小さな一室。
鼻歌の主は、黒髪赤眼の少女。
床に座り込み、机で何か描いているようだ。
「やぁイスカ、元気かい?」
『あ!サカキパパ!げんきだよー!』
シュバッ!と左手を掲げてサカキに挨拶した 桐雪 イスカ。
フェンリルに保護されてから7年経ち、明るく元気な女の子に成長していた。
「ん?この絵はもしかして…」
『サカキパパとー、ヨハンパパだよ!』
「そうかそうか!上手いよー、イスカ」
『えへへー!』
画用紙に描かれた、2人の人間らしき絵。
子どもの頃に描くおなじみな絵である。
『ねぇねぇパパ〜、きょうも“じっけん”なのー?』
「今日は違うよ。イスカに紹介したい子がいてね…」
『しょーかい?』
*