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▽王子様のファンは玉虫好き01






休養日の今日。
朝から何故か当然のようにそこにいるそいつに声をかける。





「なにしてんッショ」





それに振り向いたそいつは俺となんか微塵も釣り合わない綺麗な顔をした幼馴染で、家が隣なこともあって昔から嫌がってる俺に構わず付きまとってくる女だ。
その幼馴染が俺の少ない休養日に何故俺の部屋にいる。


チョキチョキとハサミをを使って何かを切り取っている最中らしいが何故それをうちでやんのか。





「あんね、ゆうちゃん。これうちわ作ってるの!今度ゆうちゃんレース出るでしょ?だからね私も応援に行こうと思って!」






その言葉にドキリとする。
幼馴染といっても最近は全然話しても居なかったのに突然そんなことを言われれば浮足立った気持ちのなんのも仕方ないんじゃねぇの?

しかも馬鹿みたい綺麗な顔を輝かして言われりゃあグラッとくる男心もわかってほしい。




にやけそうになる口元を抑えて視線をずらしてそうかよとやっと口にすることが出来た。
よくやったッショ、俺。





そしてそんな俺に幼馴染にコイツは爆弾を落とした。






「東堂君振り向いてくれるかなぁ」






・・・だよなァ。
こんなキモイ男の応援なんかするわけねぇじゃねぇか、俺。
マジ調子のんないで良かった。






そう思うのにモヤモヤすんのは長年の付き合いのせいなのか。







「ゆうちゃんの応援もついでにしてあげるね!」







ついでかよ、そう声に出さなかった俺、マジよくやったッショ・・・・。






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