会社のすゝめ

□教育係はお前らの召使いじゃねェぞ!!!
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私と先輩は本社に来ていた。
支社の下っ端である私がこんなところにいられるのは最近すこぶる業績に貢献しているこの先輩のおかげだろう。




「だからってこんな面倒な業務引き受けないで下さいよ、先輩」


「あァ?俺だってやなンだからお前は我慢しろ」


「パワハラで先輩訴えてやりますから」


「そのまえにこのブラック企業を訴えろヨ」




パキパキと仕事はしつつ無駄口を叩く。
この出来る先輩こと荒北さんはとんでもなく面倒な業務を引き受けてきた。




新入社員の教育係という誰もが嫌がる業務。





自分の仕事は遅れるし、だからってその分誰かがフォローしてくれるわけでもないから元々帰るのが深夜なのに朝方になる。
というかもう泊まり込みになる確率100%だ。

先輩の馬鹿野郎!!!
そんな業務に私まで巻き込むなっ



とは言ってみるものの変わらない現実はわかっているから講義を課長がしてる間にバンバン仕事をこなしておく。
少しの時間も無駄には出来ない。





「あ、先輩課長出てきました。私課長にお茶入れておくので研修室のほうにトイレ休憩5分とお伝え願いますか?」


「ぶつぶつ文句は言うくせにやるところはしっかりやるよネ」


「私だって昇進したいんです、いやしたらもっと忙しくなるからやっぱりしたくないです」


「どっちだヨ」




ハと笑った先輩が研修室に向かうのを見届けて私も課長のお茶を入れるべく給湯室へと向かった。





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