ヴァンパイア騎士長編

□再会
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にこにこ笑顔が特徴の金色の髪の少年、拓麻に連れられて道を行けば、大きな建物が見えた




「あれが僕らの学校です!」



「そうか」



がっこう、というのが何かわからないが、これからじっくり理解していけばいい






「不思議なところだな」




活動している吸血鬼の気配のすぐ傍に眠っているだろう人間の気配がある




人間と暮らしている場所、か





「ふふ…ここは黒主学園。僕ら吸血鬼と人間の共存を図る第一歩の機関です。」





「共存……」



かつて俺たちが望み、成しえなかったそれ




この時代でも試みる者が居たのだ





元は確かに同じ存在だった人間と吸血鬼


不思議ではないはずの共存の難しさは、身に染みてわかっている








「さっ、奏斗さんこっちですよー!」





少し口調の柔らかくなった拓麻が俺の腕を引く




特に嫌悪感を抱かせないのは拓麻の特技なのだろうか







校舎に近付くにつれて強くなる吸血鬼の気配





どこか懐かしいような気持ちになり、目を細めた




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