小説
□お前のために私はいる
1ページ/1ページ
「お前のために私はいる」
もう夕暮れ―空の色も変わってきている頃・・・
オロチは上空から愛おしい女を見つけた。
「フミカ・・・」
降りていってそっと側に近づいていく。
「・・・・・」
公園のブランコに座りながら少し落ち込んでいるフミカを見て、オロチは少し胸が痛んんだ。
「フミカ」
「あ、オロチ」
少しだけ無理に笑って見せるフミカ・・・。
「落ち込んでいるようだが・・・何かあったのか?」
「ん・・・ちょっと・・・」
「言った方が楽になるぞ」
「オロチ・・・」
フミカは彼の金色の瞳をじっと見つめた。
「あのね・・・実はママと喧嘩しちゃったの。この頃成績が下がってるって―」
「・・・・・」
「私、がんばってるのに、ひどいよ、ママ、分かってくれないんだもん・・・私だって・・・」
「もういい、泣くな」
オロチはフミカの身体をそっと抱きしめた。
「オロチ・・・」
「フミカががんばっているのは、私が一番よく知っている。誰よりも・・・だから―」
「ありがとう・・・」
「いつでもお前のことを見ているから・・・」
「オロチ////」
更に強くフミカの身体を抱きしめて、その赤く染まった頬にキスを落とした。
「お前の悲しんでいる顔は見たくない」
「お前のために私はいる」end.
あとがき
ほのぼのです・・・///オロチいつもフミカのこと見ていそう・・・♡