Sei sempre nei miei pensieri e.
□ 第2章 沢田綱吉がボンゴレ十代目を継ぐ可能性
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綱吉の言葉を聞いた獄寺は複雑な気持ちになった。
その言葉は、獄寺にとってとても嬉しいことだ。けれど、自分はボンゴレを守護者として引き継ぐ身。
その時期が来れば綱吉と離れなければならない。
綱吉が一般人でいる道を選ぶのなら、巻き込むわけにはいかないからだ。
綱吉のいるベッドではなく床に座り込みポツリと呟く。
「……貴方がマフィアにならない限り俺はいずれ貴方から離れることになる…」
獄寺に自分の隣に来るように促しながら考える。
獄寺にとって俺がボンゴレのボスになることと、獄寺自身がボンゴレの一角を担うことは決定事項。
裏世界の人間がむやみに一般人に会うわけにもいかないというのもやはり事実。
マフィアのボスなんかなりたくない。
現時点では。
けれど…と万一の可能性を提示する。
「……でも…もし仮にお前が俺の傍に一生いて、俺に降りかかるありとあらゆるものを排除もしくは軽減してくれるというなら…話は変わってくる。
俺は平穏に暮らしたい。平穏が保障されるのなら…」
「ほっ本当ですかっ!!?」
さっきまですっかり凹んでいたのが嘘のように、表情を輝かせて綱吉を見詰めて彼の足元に縋り付く。
獄寺の豹変振りに呆れたような目を向けながら、それでも挑発的に返答を返す。
「…もしもの話だけどな。今はそんな気毛頭ない。
で、お前はいつまで俺の下で這い蹲ってんだ?俺はお前と対等に話がしたいんだけど…?」
恋人なんだろう?と少し拗ねたような視線を獄寺に向ける。
『どうしていつも上司扱いなんだ』と。
そんな綱吉の心中を知ってか知らずか、獄寺は綱吉の隣に座りながら満面の笑みで言う。
「じゃぁ俺が十代目を、立派な次期ボンゴレボスにしてみせます!」
「…それは断る。そんな事したら俺は本気で国外に逃げるよ、ははっ!
そうだな…ボンゴレ以外のマフィア殲滅。それか吸収でもして敵がいなくなるとか。反抗勢力は即排除だな。
あぁ…それよりボンゴレを殲滅した方が手っ取り早いか…?」
黒い影を寄せ笑みを浮かべながら、本気とも冗談とも区別のつかぬボンゴレ殲滅計画を口にする。
「ぼっ…、ボンゴレ殲滅なんてダメっスよ!!」
「や、そうしたら次期ボスとか関係なくなるだろ?我ながら良い考えだと思わないか?」
「だからってそんなことしちゃダメっすよ!」
綱吉の言葉に慌てて声をあげる。
この人なら…否、この人の実力ならやりかねないからだ。
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第3章 ボンゴレ十代目の可愛い自称右腕君
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