恋色夢巻
□序章
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_______外は夜の闇に包まれている
月は不穏な雰囲気を醸し出しながら妖しく辺りを照らしていた___
もう夜は更けている。
遅くまで修行をし過ぎてちゃった
アカデミーの授業の復習がてら、森の中で人知らず1人で修行をするのが私の日課だった。最近ではやっと写輪眼が開眼出来て、修行が楽しくなったこともあり、時間を忘れてまで修行してしまった。
冷たい風が吹く暗闇を急ぎ足で辿る。
と、正面から人影が浮かびあがった。
ただならぬ雰囲気を感じ取ったサキは戦闘体制をとった。
『誰!?』
やがて姿が見えてくる。
それは顔の整ったサキより年上であろう少年だった。顔や服には至るところに返り血を浴びており、サキは思わず息を呑んだ。
少年もサキを見るなり息を呑んだ。
何故ならその少女は
もう見るはずのない紅い目
自分が全滅させた一族…うちはの目
______写輪眼を開眼させていた。