story3
□幼馴染
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仕事の合間にめずらしく携帯が鳴った。
番号は登録されてない。
いつもなら出ない、だけどなぜか気になって
出てしまった。
『はい・・・』
耳を澄ますと、車の過ぎる音、外か。
「・・・村上くん?」
ん?女?誰だ?
『どちらさん?』
声だけじゃわからん。
「薫、小学校と中学校一緒だったでしょ、お久しぶり」
薫?おおお!薫か!
村『うわっ、すげー久しぶりだな元気か!』
家は少し歩くけど近くで、小さい頃から遊んでいた幼馴染だ。
高校で離れたけど、電車や会ったら挨拶はしてたな。
俺が最後見かけたのは、10年くらい前、結婚して引越ししてるのを見かけたときだ。
俺も時間が無くて二言三言くらいしか話せなくて、とりあえずおめでとうだけ伝えてた。
「東京に来てるの、2、3日いるつもり、久しぶりに会いたいなって思って」
スケジュール的に明日はオフだ。
これといって予定も入ってないので早速明日会うことにした。
電話を切ると、表示された電話番号を薫と登録した。