本当の自分

□プロローグ
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ほんの若樹の前に一人の女性を待っている、二人がいた。


















しばらく経った後、少女がやって来た。
遅れたことを詫びながら、息を弾ませて走ってくる。
2年前より、遥かに長くなった癖のある髪に手をやり、若樹に笑いかける。
話は込み入ってはいたが、少女はいちいち大きく頷いてた。
少女は今度も駆け足で旅立って行った。


















二人が透かし見た薄闇の先に英雄と呼ばれた少女の後ろ姿は、もう見えなかった。





    

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