MARGINAL#4
□1話
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「「「「お疲れさまでした!」」」」
全ての撮影を終えたMARGINAL#4(マジフォー)の4人は、事務所に向かった。
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アトム「なぁ、社長からの呼び出しってなんだろうな?」
ルイ「さあ? 僕もよくわかりませんね。」
エル「ん? ねえねえ、なんか騒がしくない?」
アール「本当だ。なんだろう?」
4人が不思議になって足を進めてみると、そこには2人組の男性が1人の女性を囲んでいた。
「お姉さん美人だね〜、これから俺たちとどっか遊びに行かない?」
『急いでますので……失礼します。』
「つれないなあー、いいから付き合えよ。」
『なっ、は、離してくださいっ!』
「お、声可愛い〜。じゃ、さっそく――。」
アトム「おいっ、何してんだオマエら!」
ルイ「無理矢理女性を連れていこうだなんてあなた達が今していることは最低な行為ですよ。」
エル「そうそう。そんなことしてるとモテないよー?」
「……ちっ、なんかしらけた。おい、行こうぜ。」
「おう。」
悔しそうな顔を浮かべながら、2人はスタスタと歩き始めた。
アール「きみ、大丈夫?」
『はい。あの、助けてくださってありがとうございます!』
女性は深く頭を下げた。そして、顔を上げた彼女の顔を4人は改めてじっくりと眺める。
少しウェーブがかった栗色の髪に赤い瞳、人形のように整った綺麗な顔立ち、陶器のように真っ白な肌。
所謂、美少女だ。
アトム「オマエ見たことねえけど、新人?」
『えっと……し、新人と言えば新人なんですけど……。』
エル「へ〜、モデルさん? それとも俺たちと同じアイドル?」
『どれも違います。あ、申し遅れました。私は本日よりこちらのアイドルのマネージメントをさせていただくことになりました。早園ノエルといいます。よろしくお願いします。』
ルイ「マネージメント……? あの失礼ですが、あなたは僕達と同い年くらいに見えるのですが……。」
『……よく間違われます。私はこう見えて、20歳です。』
それを聞いた4人は驚きのあまり目を大きく見開いた。
アトム「マジかよ……。てっきり同い年かと……。」
『いいですよ、もう慣れていますので。ところで、社長室はどこにあるのか教えてもらってもよろしいですか?』
アール「あ、ぼくたちも丁度社長室に向かってるので一緒に行きましょう。」
『本当ですか? ありがとうございます。ではお言葉に甘えて。』
そうして5人で社長室へと向かった。