ホットロード

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KNJ「殺風景な家やのぉ 笑」



『あんまり細々置くのすきじゃないから』



KNJ「俺と正反対やな。俺んち来たらびっくりするで。細々したもんだらけやから」



『家、ここから近いの?』



KNJ「近くはないな。啓司さんのスタンドの近くやし」



『じゃあ今度行くね』



KNJ「女の子が来ても全然おもろないと思うけどな 笑」



健二郎の趣味はラジコン、プラモデル、釣りなど、男の子って感じのものばかり。

見た目はこんなんやけど中身は繊細なんやで〜とか言ってた。

見た目、こうして明るいとこで見るとかっこいいけどな。

関西人だし面白いしもっとふざけた見た目だと思ってたから拍子抜け。



『じろーって顔はかっこいいんだね』



KNJ「顔は、ってどーゆー意味やねん 笑」



『明るいとこで見たら整ってる』



KNJ「それ、こっちの台詞やし」



『え?』



KNJ「………何でもない。それより昨日隆二がごめんな」



『じろーが謝ることないよ。それにイマイチだって初対面だったし』



KNJ「イマイチって呼んどるん?笑」



『名前呼び捨てやめろって言われたから』



KNJ「そういう意味ちゃうと思うんやけど………まぁええわ。昨日啓司さんに聞いた。アリスが、その」



『うん。私はパパとは血はつながってないよ』



じろーは全て顔に出てしまう性格のようで、今も気まずさがにじみ出ていたから私から言った。



『でもパパは私のことちゃんと大事にしてくれてる。本当の親子だと思ってるから』



KNJ「隆二、何も知らんかったから………許したってな」



『………うん。イマイチに気にしないでって伝えて』



KNJ「わかった」



パパがイマイチに対して怒ったのは、私を泣かせたからとかじゃないと思う。

きっと、どう頑張っても埋まらない、血のつながりという溝。

それが、やり場のない怒りになった。

結果的にイマイチを傷つけてしまったけど、それはあいつの運が悪かったってことにしよう。
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