my dear girl

□強く、強く、ありたいと思うほど
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NT「今からひとりごと言うから聞き流して」


きゅ、と手に力がこもる。


NT「何にもうまくいかない日ってほんと何やってもダメじゃん。

今日何やっても空回って、こんなん感じたのすげー久しぶりで...

俺が明らかテンション低いのに気づいて声かけてくれるメンバーにも最悪な態度取っちゃうし

ほんと今日俺最低、最悪」


ひとりごと、と言われたのに。

あまりにも切なそうな顔をするから。


『直人さんっ...』


気がついたときには抱き締めてしまっていた。


『今からひとりごと言います。

全部ひとりで背負おうとしたらダメです。

最低なんて思ったらダメです。

今も私がいるのに、ひとりで抱え込もうとしてるし...

直人さんの周りには、直人さんのこと大好きな人がたくさんいるんですから、たまには甘えなきゃダメです』


あ、ヤバい。

ひとりでめっちゃ語っちゃった。


と思っていると、直人さんの腕が私の腰に回って、ぎゅーっと抱き締められた。


NT「それもうひとりごとじゃねーよ」


『直人さん?』


NT「ごめん、カッコ悪いから見ないで...」


私の胸に顔を埋めた直人さんは泣いてるみたい。

カッコ悪くなんかない。

みんなを思って泣ける直人さんだから、好きになったんですよ?


『私はいつでも直人さんの味方ですから』


それは、きっといつまでも変わらない。


NT「ありがと...ほんとまゆこがいてくれてよかった...」


頭をそっと撫でていると、寝息が聞こえてきた。

やっぱり精神的にキツかったのかなぁ。

少しでも癒されてくれたならそれで...

と思ったけど直人さん、全く離してくれる気配ないです。

起こしちゃうと悪いしなぁ。
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