〜霊狩〜

□悪霊がいっぱい!?
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「どーにもおかしいんだよなー…」

あれから一度見回ってみたものの、霊のいる感じはまったくしなかった。

目には自信があるほうだから、おそらく間違いないだろう。

よっぽど強い霊が隠れているのだろうか?
いや、自分の目で見つけられなかったのだ。
その可能性は低いだろう。

となると、原因は霊とまったく関係ないということになるが…

学校近くの飲食店でケーキを貪りながら考え込む。

「…まぁ、あの男たちは割とできるっぽかったからなぁ。考えを聞いてみるか。」




放課後に旧校舎に戻ると、今朝の女の子と若いほうの男がいた。
…そろそろ名前くらい聞くか。

おそらく男のであろう車の前にいる二人に近づくと、女の子が俺に気付いた。

「あ、朝の男の人。」
「こんにちわ。…朝の人大丈夫だったのか?」

女の子に軽く挨拶してから男に話しかける。

「…左足が捻挫。しばらくは立てないらしい。」

い、意外と大怪我だったー…
ヤバいよ。俺、朝大怪我ではないって言っちゃったよ!

「それより…」

男は言葉を続けようとする。
まぁ普通に考えて…

「俺のことか?」

言葉を遮られたことが不満そうだったが、男は素直に頷いた。

「ただの超能力者さ。人より視ることに長けてるだけの。…岸辺藍斗。お前は?」
「渋谷一也。ゴーストハンターだ。」

ゴーストハンターって、あれだよな。
心霊調査とかしてる…

「よろしく。君は?」

置いてきぼりだった女の子にも話しかける。
一応聞いといたほうがいいよな。

「あ、あたし!?…谷山麻衣…です。その、岸辺さん?」
「藍斗でいい。敬語も無しな。どうした?」
「超能力って、具体的にはどういうことができるの?」

興味津々といった感じで聞いてくる。
俺はESPの能力持ちだからそんなハデなことはできないんだけどなぁ…
麻衣は多分PKの方を想像してるだろうが。

「透視、千里眼、予知、テレパシー…まぁその程度だな。一応霊も視える。」
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