collabo
□苦労人赤葦
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ここは梟谷学園の体育館。
多少活気づいてきた空気の中で特別賑やかな声が響き渡った。
「ヘイヘイへーイ!」
「うおおお、さっすが木兎!」
「だろ?俺の時代きたー!!」
「くそー、今度はオレの番だ!」
そう、それは言わずとも知れたうちのエースと
、もう一人の問題児だ。全く…よく騒げるな。
そう考えながらじっと見ていたら、林さんが気付いて満面の笑みを浮かべた。いやな予感しかしない。
「お!赤あっしー!オレらの中に入りたいか?」
「お、入りたいんだな、ほら赤葦、カモン!」
「いえ結構です。それより林さん変なあだ名、つけないでください」
「う、うむ…木兎、今のどこが変だったのだ」
「俺はいいと思うけどな…」
「だよな…解せぬ」
誰かこの人の話を全く聞かない二人をどうにかしてほしい。
こういうときは無視しておくのが一番だ。
そう思った俺は幼馴染―相馬仁のとこに戻った。
「…また寝てる」そう俺の幼馴染は立ったまま寝れるという技を身につけている。
毎回ながらこれには軽く感動する。
とりあえずまだ起こす必要はなさそうだしこのままでいいか。
すると――後ろから悪ノリしてるのか一段とうるさい声が聞こえた。