□Harry Potter:Bill□
□1、はじまり
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あの人との出会いは必然だったのか。
今でも疑問が浮かぶ。出逢わなければ私は振り回されず幸せだったはずだ。
そして何よりもあの人を想ってしまう自分に腹が立つ。
-1、はじめから-
ウィーズリー家に訪れたあの日から悪夢を見ていた。
赤毛を肩まである長い髪を結い上げ、どこか品位を感じる青年だと当初は思っていたがあれはただの第一印象でしかなかった。
あの笑みの裏には何か隠されていても可笑しくない。
リナはウィーズリー家の食卓に座りながら隣りに座るビルを見つめていると、視線を感じたビルが見つめ返した。
思わず魅入ってしまう瞳にリナは息を呑んでいると彼の目が細まる。
「あまり見つめないでくれ」笑って頭を掻く彼にリナは鼻で笑う。
「思ってたよりピュアだったんだ」
モリーお手製の紅茶を飲みながらリナは笑うとビルは不服そうに目を細める。
「そんな事ないさ。それならずっと見つめてていて構わない。でも先に目を逸らした方が負けだ」
「は?何言い出すの」
思わず吹き出すリナだったがビルは本気だった。