□Harry Potter:Lupin□
□8、過去
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帰りの車の中、ぐったりとしたように眠るリナを見つめリーマスは複雑にため息を零す。
「我々はあまりにも彼女にとって残酷なことをさせてしまったようだな」
そう零すリーマスを横目にシリウスもまた気まずそうに頷いた。
「だがこれ以上に適任者はいなかった」
ブラック邸に到着するとリナは目を覚ました。
薄暗い空を見てリナは彼等に尋ねる。
「私ってどれくらい姿を消してた?」
その問いにシリウスは笑う。
「何、ほんの一瞬だ」その答えにリナを虚しさが蝕んだ。
「そうだ、これを渡さないと」
ポケットに手を突っ込んだリナは目を見開き2人を見つめた。そして気まずそうに手のひらに出してみせるとシリウスは顔を渋らせた。
「ごめん、きっとダンブルドアの魔法で耐え切れず指輪が壊れちゃったのかも」
バラバラになった指輪を差し出すリナにリーマスは微笑みながら受け取った。
「何、心配する必要はないよ。この指輪の目的は奴らの手に渡らないことだ」
彼の微笑みを見つめながらリナは口を開こうとしたが押し黙った。
「ごめん」
そして謝るリナはすぐにブラック邸へ入っていくとシリウスとリーマスは顔を見合わせた。