□Harry Potter:Lupin□
□7、決意
1ページ/3ページ
あの晩からリナは魔法に対する想いが変わった。
今までにない感情だ。
朝食を摂りながらリナは訳ありに目の前の少年と目を合わせる。
リーマスの目は様々な物語を語っていた。
そんな彼らを見てシリウスは隣に座るジェームズを小突いた。
「なんだよ」
朝の苛立ちからジェームズは不機嫌だったが、目を向けた瞬間2人の神妙な空気感に笑みを浮かべる。
「なんだなんだ?2人だけの世界作っちゃって」
頬杖を付きながら覗き込むジェームズにリナは咳払いする。
「さぁこれからマクゴナガル先生の元へ行かなきゃ」
その言葉にリーマスは眉をピクリと動かした。
「そうだな…」
そう答えるリーマスにリナは目を向けたが何もなかったかのように席を離れた。
「なぁ、お前たち何かあったのか?」
異変に気が付いていたシリウスはリーマスの隣に席を移し顔を覗かす。
「そう見えるのか?」
笑みを作ってみせるリーマスだったがシリウスは友人を心配するようにまじまじと見つめていた。
「そう簡単に話せる話じゃない」
すると我慢できなくなったリーマスはボソリと呟いた。
「何なら今日は授業でもサボって話を聞こう。なぁパッドフット」
笑いながら話すジェームズにリーマスはホッとしたが首を横に振る。
「だが2人が心配するような話じゃない」
「そんな事言われると余計気になるな」シリウスは目を輝かせながら見つめた。
「分かった。お前たちだから話す」
友人の言葉にシリウスとジェームズは顔を見合わせ笑った。