黒子のバスケ

□届かない、届けたい
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「……ん…」


目が覚めたら白い天井が見えた。


「あ、気がついた?大丈夫?」


頭がフリーズした……。
ぇ、え?なんで、た、高尾くんが?
てか私どうしたんだけっけ?;;


「名字さん、ボール当たって気を失って…。
 で、保健室まで運んできた。」


あ、そっか…
…て、え?今、運んできたって言った?
誰が?高尾くんが?
……ヤバい…なんか動悸が…;;


「名字さん?大丈夫?
 どっか痛い?もしかしてあたり所悪かったとか?
 頭だったもんなぁ…;;」

『ぁ、いや…だ、大丈夫…だよ?』

「本当に?」

『う、うん』

「良かったー…」


高尾くんは安心したようで、ふわりとした笑顔を見せた。
だ、ダメだよ、高尾くん!そんなの反則…///


「名字さん、大丈夫?顔赤いぜ?」

『だ、大丈夫///
 そ、それより部活はいいの?まだ部活時間でしょ?』

「あー…うん、そうだけど……抜けてきた。」

『え、あ…ごめん、私のせいだよね…
 もう大丈夫だから高尾くんは部活行って?』

「……名字さん、優しいな…。」

『へ?いや…そんなこと…』

「そんなことあるって!
 あのボールさ、俺がミスったんだ。それが名字さんにあたって…。
 だから、ごめん…。
 ぶつけた本人が倒れた人ほって部活行けねぇだろ?」

『いや…謝らなくていいよ;;
 私もぼさっとしてたから悪いんだよ…ごめんね;;
 本当にもう大丈夫だから部活行っていいよ?』

「…行かない」

『え?』

「今日は早退するって言ってきた」

『…どうして?』

「だってさ、あたったの頭だぜ?
 帰りとか心配じゃん?」

『帰り?』

「そ、今日一緒に帰ろ?送るから」

『ぇ………』


私はまたフリーズしてしまった。
今、高尾くん何て言った?
 "一緒に帰ろ?"
一緒に……帰る……?

えーーー!!!!待って待って待って!!!!
何この急展開!!
てか無理!!そんなことしたら心臓が……!!


『い、いやいいよ!!一人でもちゃんと帰れるし…!;;』

「言っとくけど名字さんに拒否権ないから。
 家までちゃんと送らないと俺が心配だからさ」

『で、でも…家遠いし…』

「なら尚更送るよ」

『で、でも…』

「それとも俺と帰るの嫌?」

『!』


そ、そんな顔されたら断れないじゃないかーー!!
てことで結局私は高尾くんに丸め込まれるように一緒に帰ることになった。
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