イナイレ長編

□7 河川敷の決闘!下
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翌日、怒りも冷めない中私は練習場が見つかったという言い知らせを聞いて、部活そっちのけでその天国のような場所を訪れていた。


「稲光修練場…そんなのしらなかったよ」

「私も、パパの書類整理を手伝うまでは知らなかったの。

でもここならば思う存分出来ると思って…どうかしら?」

「なんだか得体の知れない装置がたくさんあるけど、きっと役に立つよ」

「木野さんには連絡をとったから、じきみんなもここにくるでしょう」


練習場を一回り見終わって、階段を上がりながら夏未は言った。

ここは雷門中の旧校舎らしい。

で、ここはあの伝説のイナズマイレブンの修練場であり夏未が場所を提供してくれたのだ。

本当に…本当にたすかった。


「ありがとう、夏未」

「別に、円堂君達の為ではありませんから」

「またまたそんなこといって…」

「これは…カヤさんのためだから…」

「え…」


あたしの、ため…


「だって、友達でしょう?友達はその…助け合うものだから…」

「っ夏未…ありがとう!あたしメッチャ嬉しいよ!」

「お、大げさすぎます!

さっさとみんなを呼んでここを使ってちょうだい!」


夏未は真っ赤になって早口に言うと扉を開けた。ナイス萌え…。

**

「みんな、そろってる?」

「…カヤ?」

「おう。今日は夏未から最大級のサプライズをうけたのよ。

とにかく中に入って、内側から鍵かけるから」


階段を下って、もう一つの扉を開ける。


「さぁ、入って」

「ここは…」

「伝説のイナズマイレブンの秘密の特訓場。稲光修練場よ」

「ほ、本当か!本当に、イナズマイレブンの…」

「ええ」


みんな驚いたように辺りを見回している。そりゃあそうだよ、あたしも最初は心臓が飛び出るほど驚いたもん。


「じゃあこれ…使っていいのか!?」

「有る物は使わなくちゃ損ですからね」

「本当か!すっげぇ〜!ありがと!」

「…勘違いしないでちょうだい。このチームが負けてカヤさんが恥をかくなんていやですもの」

「ないすデレ!」

「紺野さん、鼻血でてるッス!」

「お、やべ。じゃあタイマーセットするよみんな!

セットすると時間までこの扉は開かないから、覚悟しといてね!」

「おおー!」

「望むところだ!」


 ここの装置は、それは驚くほど鬼畜で意味を感じない物だった。

これがなんの練習なのかとおもったけれど、おそらくこれで基礎体力が向上、一人一人のレベルが上がる…というものだとおもう。

レベルが上がればデータを基準としている御影専農の作戦もひっかきまわせるかもしれない。

しっかしこんな辛い練習…はじめて…だ…



「くっそぉー!気合いだこんちくしょうめぇえええ!」

「おらぁああああ!!」


***



あれからあたし達は毎日稲光練習場に通った。

日に日に疲労がたまるけれど、伝説のイナズマイレブンと同じ特訓をしていると思えばなんとか乗り切ることが出来た。飛鳥も嫌だ嫌だと言いつつ、毎日来ているし。

あとは放課後の雷雷軒をたのしみにして頑張った。

一度顔面からすっころんだので顔中に絆創膏を貼っていったらおっちゃんにも鬼瓦さんにも笑われてしまった。

はずかしっ


そして試合前日は体を休めなくてはならないから、試合前々日に長かった練習が幕を閉じた。

あたしはもう、立てないくらいぼろっぼろになって明日だけで疲労がとれるか心配になりながら、雨の降る外へふらふらと躍り出た。


「雨が気持ちいい〜…」

「あ、竜吾あたしもぉ〜」

「おもっ、のしかかるなテメェ!」

「重いとは何だ!壁山よりは軽いぞ!」

「でも少林より重いだろうが!」

「ううっ、なんてことを…」


みんなも次々でてきてその場に倒れ込んだ。

うえー、泥だらけだ。

だけど、竜吾のいうように気持ちいいなぁ…


「豪炎寺ー、お前もこいよー」

「遠慮する…」

「すかした野郎めぇ…」

「俺もやってみようかなぁ…ふふふ…」

「ぎゃあ!影野こわい!」


みんなで泥だらけになって、空を見上げた。

かぜひいちゃうとか、分かってるけどもう少しこのまま…



「あさって、絶対勝とうな」

「ああ…!」




後書き
きらいじゃないんだよたけし…

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