book1

□君の知らない僕の顔*青黒
2ページ/3ページ




「あっ、ヤス!」


するとよこちょが楽屋に入ってきた俺に気付いて声をあげて、
ほっとした顔で俺のもとまで歩いてくる。



その後ろでは、大倉が寂しそうな、残念そうな顔をしている。



「もう、あいつどうにかしてくれ…。疲れる」


「ふふっ、分かった。俺が言っとくな?」



小声で言ってきたよこちょに、

そう優しい声で返事をして微笑むと、よこちょも微笑んでくれた。




きっと、俺が大倉にも優しく諭すと思ってるんやろうなぁ。




…そんな訳ないのに。






「ヨコー、次お前やって」


すると後ろから、ドアを開ける音と、村上君の声が聞こえた。


「分かった」


そう言ってよこちょは撮影に向かった。







さぁ、



大倉とお話ししないとな。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ